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前回 鬼畜王K1 〜鬼誑し編・其ノ肆〜<怪異> 鬼畜王K1 〜鬼誑し編・其ノ伍〜<家畜> その21からその26まで収録 恋するとき人間の心は不思議に純になるのだ。 人生のかなしみがわかるのだ。 地上の運命に触れるのだ。 倉田百三『出家とその弟子』第二幕より 心の中の自我を抑えることのできぬ者ほど、自身の驕慢な心のままに、 隣人の意志を支配したがるのです。 ゲーテ『ファウスト』第二部第二幕より ——そして、時は今に至るわけだ。 なおもレナは、俺のオットセイ☆を夢中でしゃぶり続けている。 最初はゆっくりと前後に頭を振るのが精一杯だったが、一度喉の奥までオットセイ☆を飲み込んだ後は、感覚を掴んでストロークを開始した。 途中、顎が疲れたのかオットセイ☆から口を離すが、それもしょうがない。 日本人の平均値を大きく上回る俺のオットセイ☆だ。かつて白人とのハーフの女に「俺のは本場モンと比べてどうだ?」と聞いたことがあったが、 「こんなに大きなディックはカリフォルニアでも見たことがないヨ!!『大は小を兼ねる』って諺を思い出すネ、マサシ!!」と言っていた。 どうでもいいが、あの女——八重歯が特徴的で可愛い女だったが——俺のことをずっとマサシって呼んでやがった…謎だったな。 昔のことはともかく。 俺のオットセイ☆を愛おしげに頬張るレナ…これほど従順で、尽くしてくれた女は過去にいなかった。 時折、裏筋を下から上へ舐め上げ、俺を上目遣いで見てくる。目が合うと、クスリと笑みをこぼして更に奉仕を開始する。 まったく…こいつは、かぁいい奴だ。俺の本当の思惑など微塵も疑わず、ただ在るのは『圭一くんへの想い』…。 同時にそれは、『オヤシロさまの祟り』への恐怖心の裏返しでもある。 …俺はレナに、『祟りからお前を守る』と言った。それは昨晩においては方便だったが… 富竹が死に、鷹野が消えた現在、その言葉はどうしても守らねばならないだろう。 …五年目もオヤシロさまの祟りが起きたと知れば、レナはどんな反応を示すか? 恐怖に怯え、『次の犠牲者は自分だ』と思い込むか…もしくは、オヤシロさまの祟りに遭う前に、自分から身を捨てるか。 だが、大石の忠告によれば…オヤシロさまの祟りをあなどった俺を責めるかもしれない。 『圭一くんがオヤシロさまを信じないから、祟りがまた起きたんだよ』 こんなことを言い出して、俺に危害を加えるかもしれない…そう大石は忠告したのだ。まさか、な…。 …こんな時に何を怯えているんだ、前原圭一。竜宮レナはもはや、お前の忠実な僕だ。 主人に逆らう下僕なんかいない…同時にレナは、これからも俺の野望をサポートする重要な女だ。園崎魅音を下僕とするための…。 せいぜいレナを守ってやればいいのさ…それはつまり、俺の野望を前進させるために必要なんだ。 こいつを愛おしく思うのは、本心からじゃない…『神』はただ一人の女を愛することはない。そうだろ、前原圭一? …耳の奥で、もう一人の俺がそう囁く。レナを思うと、なぜだか調子が狂う俺だが…らしくないな。 クールになれ、前原圭一…! そう念じるうちに、レナの奉仕は更に激しさを増し、いよいよ俺の下半身が限界に近付きつつあった。 「あむぅ…じゅぼっ…ぶちゅる…ふむぅ…」 「く…ふ、ふ。レナ…いいぞ…そろそろ、俺もヤバイ…!」 「ぐぷっ…ちゅぶ…ぷはぁっ…け、圭一くん、そろそろ出ちゃうの?…キンタマから、オチンポ汁が上がってきちゃうの?」 レナはシュリシュリとオットセイ☆を擦りつつ、舌で玉袋をレロレロと舐めている。 「ああ、もう少しだ…レナ。もっとオットセイ☆をぺろぺろしてくれ」 「はうぅ…んん…レナ、圭一くんのオットセイ☆、もっともっとかぁいくしてあげるからね…はぁむ」 レナは亀頭をパクリと銜え、舌と唇でディープスロートをする。 唾液を絡めた容赦ない攻撃に、さすがの俺も腰を震わせる。 「ぐぅ…レナ!やるな…このまま、口の中で…出すぞッ!!」 「ふぐっ!?…むぐぅ、じゅるっ、ちゅぼっ…んん…」 レナは一瞬ドキっとするが、コクリとうなずくとラストスパートのように前後に頭を振る。 レナの手と口によって、いよいよ俺の精が爆発する。 「く…ぅ、出るッ」 「んんん…んぶぅッ!!」 ドクン、と尿道を駆け抜ける精液の奔流。レナは口内でそれを受け止め、ゴクゴクと喉を鳴らす。 「んんんんッ!!…んぐ、んぐ、んん、ぶはぁッ」 だが、さすがに全ては受け止めきれなかったか、呼吸を整えるために口を離してしまった。 それでもなお奔流は止まらず、レナの顔に白い粘液がかかる。 「ぷぁっ…は、ぁ…け、圭一、くんの…いっぱい、出たね…」 ようやく精液の勢いは収まった。レナはオットセイ☆から手を離し、顔についた白濁液を掬い取る。 レナはそれをうっとりと眺めていたが、口の所に持っていき、ペロリと舐める。 「ん…これが、圭一くんのオチンポ汁の味なんだね…。 なんていうか…ネバネバしてて、むわっとする味だね…。でも、嫌いじゃない、かな…かな。 …まださっき飲みきれなかったのが、喉の奥に絡み付いてる…ごめんね、全部飲みきれなかった…つ、次はちゃんと全部飲むからね…?」 そう言って微笑むレナ。口端からは、飲みきれなかった精液がつうっと流れ落ちている。 普段のレナが見せる清純さとはかけ離れた淫媚な光景に、俺は更に欲情する。 レナ…本当にかぁいいなぁ、お前は…。 「く…くく、あはははははは!!! いいよレナ…お前は最高だ、最高にかぁいいよ…!! さて…今度は、俺がレナを気持ち良くさせてやるよ…後ろを向いてくれ…クックックック」 「…う、うん…」 レナが俺に命ぜられるままに後ろを向く。 セーラー服のスカートに手を潜り込ませ、純白のパンツをずり下げてレナの足下にストンと落とす。 そのパンツを見た時、俺は気付いた。…中心にある、小さな染み。なんでこんなものが出来てるのかな…かな?あははは!! 「くくく…レナ。俺のオットセイ☆をしゃぶりながら、何を考えていたんだ?」 「え…?…ひゃあうッ」 レナは突然の問いに戸惑ったが、俺の指が秘部に侵入した途端に甲高い声を上げた。 グチョグチョに濡れているレナのマンコをいじりながら、俺は厭らしく耳元に囁く。 「レナのここ…俺が濡らすまでもなく、既にグチョグチョだな…。これはどういうことかな、かな?…くくく!」 「あ、あん…んぅ…そ、それはぁ…」 「『それは』なんだ?…俺がその先を当ててやろうか。 …『なぜかと言うと、淫乱でドスケベな牝狗のレナは、圭一くんのオットセイ☆をはしたなくおしゃぶりしながら欲情してたからです。 早くレナのオマンコにオットセイ☆をぶち込んで下さい圭一くん、レナをバックから好きなだけ突いて下さい』…って言いたいんだろ?あっはっはっは!!!」 「はぁ…ん、んあぅ! …そ、そうだよぉ…。レナ、圭一くんのオットセイ☆をおしゃぶりしながら…早く挿入(いれ)て欲しかったの…」 レナは俺の指テクに喘ぎながら、流し目で本音を吐露する。 …もはやそこには、清純で一途な思いを抱く『少女』の面影は無い。…ただ欲望のままに男を欲する、淫蕩に飢えた『女』と化したレナがいた。 「…ねぇ、早く挿入てよぉ…レナのオマンコ、圭一くんの指だけじゃダメなのぉ…」 レナはそっと俺のオットセイ☆に指を這わせ、上下にしごき上げる。 「圭一くんのオットセイ☆で…レナを後ろから突いてほしいの…」 そう言うとレナは自らスカートをたくし上げ、俺が指を離したオマンコの入り口にオットセイ☆の先端をあてがう。 濡れそぼったレナのオマンコにオットセイ☆の先端が触れ、ヒクヒクとオマンコの入り口が疼いているのが分かる。 …ふははははは!レナ…そこまでして、俺のオットセイ☆で気持ち良くなりたいのか…。 まったく、お前は俺の期待以上にかぁいい女だぜ…本当に、お前と出会えたことが嬉しくてたまらないよ…くっくっくっくっくっく! 「…そうかそうか、レナ…そんなに俺のオットセイ☆が気に入ったのか…なら、今すぐコイツで気持ち良くしてやるよ」 俺はレナの腰を両手で掴み、オットセイ☆をレナの中へゆっくりと押し込む。 「んんああああぁぁぁッ!!!」 レナは挿入の瞬間、一際大きな嬌声を上げた。 そのままズブリと奥まで侵入させ、レナの膣内(なか)の一番奥まで到達した。 「ん…はぁん…あ…。け、圭一くんのオットセイ☆が…レナの膣内の奥まで来てるのが…分かるよ…」 「ふ…はは、レナのオマンコ、…俺のオットセイ☆、まるごと飲み込んじまったな…。さすがだな、レナは」 「あは、は…レ、レナ、かぁいいものはみーんなお持ち帰りぃ~だもん…圭一くんのオットセイ☆だって、レナのオマンコでお持ち帰りしちゃったよ…」 「はははは、お持ち帰りぃ~か…だがな、ただお持ち帰りするだけじゃダメだぜ? 持ち帰ったものはたっぷり堪能しないとなぁッ!!」 俺はオットセイ☆を一気に下げ、入り口付近から再び上へと押し込む。 「あんッ!!」 レナが甲高い声で鳴く。 さらに俺は上下のストロークを繰り返し、その度にレナは歓喜の声で応える。 「んう、あん、んぁぅ、ああん、んはぅ!!」 立ちバックで竜宮レナを貪る前原圭一。前原圭一に後ろから突かれる度に悦ぶ竜宮レナ。 お互いの身体を密着させ、決して離れまいと、レナは俺のオットセイ☆を締め付け、俺はレナの膣内へオットセイ☆を送り込む。 「んん、あん、あん、あんッ!!…け、圭一くんッ!!…レナ、とっても気持ちいいよぅ!!…圭一、くんも、あん…ッ!!…気持ち、いい?」 「…あぁッ!!…レナのオマンコ、すっごく気持ち良くてかぁいいぜッ!!…レナの膣内に、いつまでもオットセイ☆を挿入ておきたいぐらいになッ!!」 「はぅっ、んふぁ、あん、んんんッ!!…う、嬉しいよ、圭一くん…ッ!!…レナのこと、そんなに…想っていてくれたなんて…ッ!!」 レナは俺に突かれながら、涙を一筋流した。 …昨日流した涙とは違う。昨日、レナが流した涙は、オヤシロさまの祟りという不安を忘れることが出来ないせいだった。 だが、今流れている涙は…レナが、俺に抱かれていることを、本心から喜んでいるからだ。 …やはりこいつは、レナは、俺の本性に気付いてもいない。あるいは…気付いていても、それを承知で抱かれているのだろうか…? ふと、そんなことを思っていると、レナが首をこちらに向けて、いきなり唇を塞いできた。 突然のキスに戸惑いながら、舌を絡めるレナに応える。 キスの最中でも腰を振る。その度に、レナは喘ぐ。 お互いの口内を貪り合い、唾液の糸を引かせながらレナが見つめる。 『圭一くん、今はただ、レナと繋がっていて?…レナと気持ち良くなろ?…いろんなことを忘れて…それが、二人の幸せのためだから』 レナのトロンとした淫媚な瞳が、そう言っているような気がした。 …その瞳は、俺の中の『鬼』を目覚めさせるには、十分な威力を持っていた。 「く…く、く、あーはははははははッ!!!…いいぞレナ、もっともっと気持ち良くなりたいんだなッ!!?」 俺はレナの胸を両手で鷲掴みにし、グニグニと動かしつつ問う。 「ひあぁっ!!…う、うんッ!!…レナ、圭一くんにもっと気持ち良くして欲しいのッ」 「だろうなッ!!じゃあ、レナの期待に応えてやるぜッ!!俺のオットセイ☆で、レナをいっぱいいっぱい幸せにしてやるぜ!!」 レナの胸を乱暴にいじりつつ、今までより激しく腰を打ち付ける。 レナは更なる快楽で腰砕けになり、立つこともままならず膝から崩れ落ちそうになる。 目の前にあった冷蔵庫に手をつけ、身体を支えながら俺に後ろを突かれる姿は、ケダモノの交尾を連想させた。 「あんッ、うぁんッ、ひゃあう、あんんんッ!!…圭一、くんッ!!…は、激しいよぅッ!!」 「激しく突かれるのもいいだろ、レナッ!!?…淫乱な牝狗だったら、もっともっとよがり狂ってしまえッ!!」 「んんッ、はぁんッ、ああうッ!!…そ、そうなのッ!!レ、レナはオチンポ大好きな牝狗だか、ら…んぁうッ」 「そらそらそら、もう少しでラストスパートだぜ!?さっさとその先を言え、レナッ!!」 「はぅッ、んんあッ、ひぅッ!!…だから、圭一くんのオチンポに激しく突かれて、嬉しいですッ!! …あ、だ、駄目ぇ…!! …レナ、レナね…圭一くんのオチンポが気持ち良くて、もうイキそうなの…!」 「ふ、あ、は、はは、あははは!!!俺もだ、レナッ!!そろそろイクぞッ!!レナのオマンコ、俺のオチンポ汁でいっぱいにしてやるッ!!」 もはや、俺もレナも、ケダモノだった。歓喜に酔い、狂い、更に激しく求め合い…限界はすぐそこだった。 「あん、あん、あんッ!!…け、圭一くんのオチンポ汁、レナのオマンコで飲ませてぇッ!!…今度は、ちゃんと全部飲むからッ!! …あ、あ、あん、イ、イク、イッちゃうッ!!!」 「…レナ!!…俺も、イクぞッ!!」 「んんあああああああーーーーッ!!」 俺たちは同時に果てた。レナの膣内に、俺の出した精液がドクドクと注ぎ込まれる。 そのままビクビクと身体を震わせ、お互いに抱き合う。 レナの膣内に全てを放ち、俺のオットセイ☆を引き抜いた。 …レナはその場に崩れ落ち、肩で息をしている。膣内からこぼれた白く濁った液が、地面に溜まりを作っていた。 さすがの俺も、これほど熱く女を抱いたのは久しぶりだったせいか、しばらくはオットセイ☆をだらりと下げたまま息を整えていた。 …これはあの女以来だな…ぼうとする頭で、俺はまたしても、あの白人のハーフ女との熱すぎるセックスを思い出した。 「Oh...マサシの暴れん棒ショーグン、レミィの膣内(プッシー)で大立ち回りしちゃってマース!! …Ah,マサシのラブジュース、ハラワタにブチ撒けてヨ!!『虎穴に入らずんば虎児を得ず』デース!!!」 …だから俺は圭一だっつーに。誰だよマサシって…。 アホな外人女のことはさておき、俺はレナを抱き起こす。 「…大丈夫か、レナ」 「…はぁ、はぁ…圭一、くん…」 レナはまだ息が洗いが、俺の顔をうっとりとしながら見つめている。 「…あ、あは、は…ごめんね、圭一くん」 「…?…何が『ごめんね』だって?」 突然のレナの謝罪に、俺は戸惑った。 「…レナ、圭一くんのオチンポ汁、全部飲むって言ったのに…二回目も、駄目だったよ」 「…な、なんだ。そんなことか…。気にするなよ、レナ…俺は、レナといっぱい気持ちよくなれたんだから、それでいいんだよ」 「…やっぱり優しいね、圭一くんは…。本当に…」 レナは穏やかな笑みを浮かべた後、俺の胸に顔を埋めた。 そのまま眠ってしまうのかと思ったが、そうではなかった。ただ俺と抱き合い、その身体を寄せ合う…それだけで、良かったのだ。 それは、ほんのささやかな行為。激しく身体を貪り合った後の、気怠くも温かい時間。 …それは俺にとって、今まで何度も演じてきた、情事の後の女へのフォローというやつだった。 紳士的に振舞うことで、女を更に虜にする…それは、何度もやってきたことだったし、 それがレナにも通用する手段だろうから、やっているんだ…そう思っていた。 だが、何故か一瞬。…心のどこかで、ズキリと『痛み』を覚えてしまった。 それは小さな、しかし確実な『痛み』。そんな『痛み』を感じたこと、今まで無かったのに。 間違いない。…レナとこうして、抱き合う時間を…俺は、愛おしく感じ始めている。 激しく抱き合うのと同じくらい、レナとこうして穏やかに過ごす時を、大事にし始めている…。 今までの前原圭一なら、それはあり得なかったが…雛見沢でレナと出会い、俺は…変わってしまったのか? 俺は、レナを…。 だが、この時の俺は、それ以上に傲慢な自信に満ちていた。 レナを俺の思いのままに動かせるという——確信に満ちていた。 だから、その先の言葉が——どんな結末をもたらすのかなんて、考えもしなかった。 「なあ、レナ。…俺とヤって、気持ち良かっただろ…?」 …声のトーンが変わったのが、自分でも分かった。 声の主は、確かに前原圭一だが…言葉を真に発しているのは、前原圭一の中にある『鬼』なのだ。 レナは一瞬ビクリと身体を震わせ、ゆっくりと顔を上げる。 「け、圭一、くん…?」 そこでレナが見たのは、優しい笑みを浮かべる圭一ではない。 …一人の女を屈服させながらも飽き足りず、更なる獲物を求める『鬼』が、口元を歪めてレナを見据えていたのだ。 「…レナが味わった幸せ…『仲間』にも分けてやりたくないか…?」 「…え?」 「くっくっく…つまりな…みんなで『部活』をしようってことだよ…みんなで気持ち良くなる『部活』をな…くっくっく!」 レナは驚愕の表情で、俺の提案を聞いている。 俺はレナに顔を近付けつつ、更に誘惑の言葉を重ねる。 「なぁに、そんなに思い悩むことでもないさ…俺とレナの仲は、誰にも邪魔はさせない。 だが…信頼出来る仲間だったら、俺たちと共に楽しむ権利はあるはずだ…」 「…仲間って…まさか、圭一くん…」 「そうだな…まずは、魅音からいこうか…!」 「…ッ!み、魅ぃちゃんを…?」 「くっくっく…魅音のやつ、楽しいことには目が無いからな…安心しろ、レナが魅音にこう持ちかければいい…」 俺はレナに、自ら練った作戦を伝える。 辺りに人影は無く、誰にも気付かれることはない。 俺たち以外が知るとすれば…鳴き続ける、ひぐらし達だけだろう。 次回 鬼畜王K1 〜鬼誑し編・其ノ陸〜<聖職者>
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突然だが俺は今レナの家に居る。正しくはレナの部屋の壁に寄りかかっている。 初めて入ったその部屋には塵山から拾って来たのであろうよく解らない小物がゴタゴタと散乱していた。 一通り見渡してみるが、本当にレナの萌所が解らない。 近くに在ったガラクタを拾いじっと見るが俺には一ミリも"かぁいい"とは思えなかった。 しかし今の俺には"かぁいい"だの"変"だのと言える筋は無い。 何というかその、……うん。俺自身もよく解らないモノと化しているからだ。 普段なら制服のズボンで隠しているであろう足には白いオーバーニー、 全体的に黒い半袖のワンピースに白いひらひらとしたエプロン、胸元には大きな紅色のリボン。 頭にはお約束のフリル付きのカチューシャ。 ……もう此処までくれば大体は想像付くだろう、今の俺はメイド姿なのだ。 如何してこんな格好をしているのか、皆さんはお解かりに成ると思いますので割愛させて戴きます。 そしてそんな姿で何故レナの家に居るのかも。 レナは"かぁいい"と判断した物をお持ち帰りするくせが有る。 ……つまりは俺はレナに"かぁいい"物としてお持ち帰りされた。 かぁいいモードに入ったレナには誰も敵わない。お持ち帰りを阻止しようとする者がもし居れば、そいつは命知らずだ。 部活メンバーの誰もレナを止めなかった。怖いからとかではなく面白がって、だ。ハンカチ振って見送りやがったしな…。 で、お持ち帰りした犯人はというと……ぎゅううっと抱きついてすりすり頬ずりしている。俺を。 「はぅ~圭一くんやっぱ、かぁいいよぅ~!」 レナの部屋に入ってからずっとベタベタされてる。よく飽きないな、と呆れる半分、少しヤバイなと思った。 俺も思春期でお年頃なんだ。同級生の異性にベタベタと身体と身体が密着する度に相手の体温を感じる。 何度となくされている頬ずりなんか顔が間近に在る上に頬の柔らかさが直に………是で反応しない奴なんか居ないと思う。 それと同時にこいつは俺を男として思ってないな、と虚しくなった。まぁ、こんな格好をしているから仕方が無いだろうが。 「だ~、もう、レナ離せって!」 我慢ならずに、ぐいっとレナの身体を引き離す。 レナは引き離された事に対して不満そうな顔しながら、 「はぅ、だってこんなにかぁいいんだよ、だよ?」 答えになってない台詞を吐きながら再度抱きつこうとする。 こうゆう時のレナは本当に人の言う事なんか聞かない。己の行きたい道を周りを気にしないで全速力で突っ走る。 何時もなら此処で諦めるだろう。でも今回は俺自身の問題なのでそうはいかない。 抱きつく為に近付こうとするレナの肩を痛くないように配慮しながら力を入れて抑える。 力と力のぶつけ合い。是は両者が同じ力を真っ直ぐ入れているからバランスが崩れないで保っていけるのだ。 勿論バランスが少しでも崩れれば俺たちの身体も同じ様に崩れる。 そろそろ限界だと主張するかのように抑えるその腕がぷるぷると震え始めた次の瞬間、ずるりと俺の左手がレナの肩からずれた。 支えるものが無くなったレナの身体も下に落ち、其処に倒れこむ場所は俺の腰。 レナはチャンスだと思ったのだろう。もう引き剥がさせまいと腰に勢いよく腕を回し抱き寄せる。 そうすると必然的にレナの顔の位置が決まる。 ちょっ、是は…まずい。本当にまずい。是で頬ずりなんかされたりしたら―――――…。 そんな俺の思考とは裏腹にレナはこの上ない笑顔に再び戻る。 嗚呼、止めて下さいレナさん。その位置から見上げて俺の顔見ないで…アングル的にヤバイですから。 「はぅ~下から見る圭一くんもかぁいいよぅ~~!!」 「ああああああ!!!」 ああもう、お約束万歳。 如何してこうゆう時は「一番されたら困る」事を相手はしてくれるんだろうか。 ぐりぐりとレナの頭が動くとその振動がスカートを通して伝わってくる。背中か胸だったらこんなに感じなかったろう。 今迄散々レナにされてきた事が積み重なり、余計に敏感になっているその部分。 「れ、レナ…そんなに頭動かぅ…すなっっ!!!」 必死で引き剥がそうとするがこの位置からじゃ中々引き剥がす事は難しい。 大体レナの方も必死で力強く抱き締めてくる。抱き締めれば抱き締めるほどに顔が其処に深く深くのめり込む。 敏感な部分に擦れる感覚と摩擦熱、そして抱き締める異性の柔らかい感触とこのアングル。 是で何も起きない奴が居たら見てみたい。 荒い息と下半身の充血を抑えながらその感覚に耐えていたが、やがてレナの動きが止まる。 ………終わったのか? 暫く動きを停止していたレナが不思議そうな顔を上げ、俺に問いかけてくる。 「………何か…此処急に固くなったかな、かな?」 ………終わってました。俺が。 抑えていたつもりなのに全然抑えきれていなかったということですね。 一気に顔が熱くなる。不思議そうにぺたぺた触られている下半身はもっと熱いけど、ね。 「ああ、あああああの、そそそそ、其れは、その」 「圭一くん、何か入れてるのかな?さっきまでなかった気がしたけど…」 さっきからっていうか生まれた時からありました。只主張してなかっただけで…って今はそんな事思っている場合じゃない!!! 「レナさん」 「はぅ?」 「人の身体の構造知ってますよね?特に女と男の違いを」 思わず敬語。そして自分の口から直接理由を言わずにレナの知識に頼ろうとしている俺が少し可愛い。 「………………っと……はぅぅ!?」 ぼん、と大きな音がした後に顔が赤く染まった。理解してくれたのだろう。 「えっと…是は、そのレナが?」 真っ赤に成りながらもまじまじと其れを見る。 確かにレナには珍しいもんなのだろうが、そんなに見られる側にも成ってほしい。 「ど、如何すれば治るのかな…かな?」 「とりあえずレナが退いてくれれば…」 そう、俺の言葉の通りにレナが退いてくれれば良いのだが、何故だかレナが退く気配が無い。 「レナ…?」 呼びかけにも反応しないで呆然と固まっている。まさか、かぁいいモードが是で発生したりなんかしてないよな……。 「…ど」 「ど?」 「…どどどどどど、如何しよう圭一くんのがっレ、レナの所為で……レナが圭一くんのをえっと…はぅ~!!」 固まっていたのは思考が混乱していたかららしい。当の俺以上に顔を真っ赤にしてわたわたと慌てている。 レナはあっち系の話題に弱い。しかし今目の前に在るあっち系の物体の存在が信じられないのだろう。 暫く動揺した後何かを決心したかようにばっと俺の方を向く。 「レ、レナの所為でこうなったんだよね……えっと、その…うん。」 もじもじと恥らいながら上目使いで話しかけてくる。その仕草が余計に心を擽るんですが……態とですか? 「―――…って、おい!?」 レナの行動に驚いた。メイド服のスカートを足の付け根部分まで引き上げ俺の脚と下着を露にしたのだ。 「……お詫びとして…ね、…良いかな、かな?」 「良いって、え、…ええええええええええ!!!?」 何言ってんのこの娘は!ちょっ…今度は俺の方が整理がつかない。 えっと、レナの過度なスキンシップに俺が反応しちまって…それがバレて…レナが私の所為だからお詫びにって……つまり…その? ……何度考えても行き着く場所は一つ。 「あ、えーっと…レナ」 「はぅ?」 「それって……その、アレ?」 世に言う"ご奉仕"みたいな。 "アレ"という言葉に反応して目を大きくするが、こくん、と小さく頷きながら下着に触れる。 良いかな?なんて訊いたくせに俺の方に拒否権は無しですかそうですか。否、拒否はしないけど……。 レナがもぞもぞと下着から其れを取り出し直接触ると、手の温かさと柔らかさがダイレクトに伝わり一瞬身体に電流が走る。 「あ、あはは、何か……柔らかいのに固いって…変な感じだね、だね…」 声は笑っているが眼が笑ってない。初めて見て初めて触れるその物体と行為に緊張しているのだろう。 まるで硝子細工を扱うように弱弱しく優しく揉むその慣れない手付きとおどおどした顔が反対に俺を興奮させた。 でも、全然足りない。強さとか触れる場所とかが微妙にずれているからだ。 こんなんじゃ反対に焦らされている様な気分。……もっと強く、もっと速く――――…。 「っは、レナ……もぅちょいっ………」 辛抱ならずに手を伸ばし、レナの手に重ねてその上から強く握る。 是では自慰行為と変わらない気がしたが、直に触れるのは俺の手じゃなくてレナの手だからか、快感の度合いが違った。 「け、圭一くん、こんなに強く握って平気なのかな、かな!?」 「お、俺がしてんだから平気に、決まってんだ、ろ…」 息が自然と荒くなる。言葉も切れ切れなのが少し恥ずかしいが今はそんな理性は放っておこう。 もう強さと速さは覚えただろうと手を離す。一寸強く掴みすぎたのだろうかレナの手の甲が赤くなっていた。 「ひゃっ、何か出てきたよっ!?」 先端部分から少しだけ液が出てきた。其れは上下する手の動きに合わせて垂れて行きやがてはレナの手に付いた。 其れが潤滑油の役割を持ち滑りを速くしていく。自分の手淫では感じた事の無い、今迄想像もつかなかった快感が襲う。 手の動きだけでも達してしまいそうに成っていたその時、"ちろっ"と生暖かい舌が先端に触れた。 「―――――――っ!!?」 ぞわわっと全身に鳥肌が立つ。 レナは快感を与える為にとかでやっているとかではなく、 溢れ出したものでベタベタに成ってしまった部分を綺麗にするかの様に舐める。 しかしその行為は反対に其の部分に血液を集め更に、余計に熱くする。 レナも只舐めるだけじゃ限が無いと思ったのだろう。口を大きく開けて口内に押し込んだ。 「ん、うぁ…む、はぁ……んっ」 レナが息継ぎする度に漏れる声とぴちゃぴちゃと水滴が跳ねる様な音が共に響く。 其の二つの音がいやらしくて思わず震えた。 やがて今迄以上の電流が連続的に体中を駆け巡る。 「レ、レナっ、ちょっ…もっ……」 此の侭ではレナの口内に放出してしまう。あんなものものが………、其れはヤバイ。 何よりレナは初めてだし、気分が良いものではない。絶対に。 一方のレナには当然と言うべきか、全然其れが伝わらずにお構いなしに動き続けられる。 取り合えず顔を引き離そうと頭に触るが、身体が上手く動かず手が滑り、反対により深く口内に進出させてしまった。 次の瞬間急に脳内が白くなる。 「ん、んむ…ん―――――――!!?」 レナの驚きの声が聞こえる。ああ、やっちまった…。 口内で暫く大きく暴れていたが段々と落ち着きを取り戻し、小さくぴくんぴくんと跳ねる。 それが完全に止まった頃にレナが口を離した。 「わ、わりぃっ、レナ!ほら、吐いて……」 我に返ってから慌てて謝罪をする。 何時もより早く達してしまった自分が男として恥ずかしいとか、そりゃ慣れていないからとか言い訳したい気分だったが、 此処はまず謝る事が一番重要で大切だと理性が判断した。まぁ、恥ずかしいものは恥ずかしいが。 でもそれに対する恥じらいはすぐ消えた。暫くしてレナがそろそろと動き俺の太ももに座る。顔と顔が向かい合うように。 此処まですれば大抵の人は後の展開が解るだろう。顔が近付いてきて口が塞がれる。 「ん、……く…っっ!!?」 …普通なら第一感想は柔らかいとか温かいとか甘いとかだろう。しかし俺の場合は違った。 塞がれたその瞬間に口内に激しい苦味が襲った。驚いたが冷静に考えればまぁ当然とも言えようか。 本当に今さっきまでレナは俺のを咥えていたわけだから、な。 早い話、己の出した精子を口に入れられたって事だ。 今迄味わったこの無い粘着力の高いドロっとした液体の舌触りと苦味に最初は戸惑ったが、 それは舌と舌を絡み合わせる内に段々と薄れ、やがて甘みを感じるようになった。 きっと是がレナの"味"なのだろう。 「ふ、むぅ…ん……はっ…ふぅ…っちゃ………ふ…ん、ぷはっあっ!」 俺としてはやっと感じることの出来た甘さをもっと味わってみたかったが、 レナの方に限界が来たのだろう、最後に唇を一舐めしてから顔を離し、息を整える。 俺はレナが離れた瞬間に再び襲い掛かってきた味に思わず咽る。経路は違えども二人とも息が荒いのは変わりは無かった。 色々落ち着いてから口を開く。 「レナ……最後のは違うから」 "最後"とは口移しに飲ますあの行為。しかし当の本人はきょとんとして一言。 「…ふぇ?だって……こうするんじゃないの?」 何じゃそりゃ。 「え、えええ、だって…前読んだのはこう、してたよ?……違うの?」 「違うって。どんなの読んでんだよ……っていうか、レナも読むんだな、そうゆうの」 「ふぇ!?違う、違う違う違うの、それは偶々で…!」 否定する姿を俺は滅茶苦茶不審そうな顔して見ていたのだろう。両手と首を左右に振り大慌てで弁解しようとする。 レナに言わせると毎度恒例の宝探しする為に不法投棄の山に行った時、新しい山の中に成人向け雑誌が捨てられていた。 何時もはそんなに気に成らないのだがその日は違った。珍しく魅音も塵山で一緒に遊んでいたからだそうだ。 魅音は発見するや否やビニール紐を外して他の所で宝探しをしていたレナを呼び戻し、 慌てる反応を楽しむ為だろう、何かと理由をこじつけ、よく解らない罰ゲームだと読ませたらしい。 その時運悪く偶々目に入ったシーンが今迄のだったそうで。 レナはこの手の知識に本当に疎いのか如何かは解らないが、 その時はそれが"普通"の愛撫の一環だと脳にインストールされてしまったという事だ。 ついでに蛇足。 「ちなみにその雑誌、今度圭ちゃんの机に入れて驚かせてやろう~って持って帰っちゃったよ」 ……覚えとけあの野郎。 それはそれで一先ずは置いておくが、女の子が成人向け雑誌を読むのって何だか反対にやらしい気がした。 だって俺たち男はその、まぁ成るわけで…身体の構造は違えども女の方も似たような事にはなる。 つまりはその、其の後の展開が気に成る訳でして…妄想が次から次へと襲ってくる。しかもかなり強烈なのが。 ……嗚呼、若いってこうゆう事なんだろうな。 むくり。持ち上がってくる。 其れに気付いたレナが驚きの表情を見せ動揺する。そりゃそうだ、レナはもう終わりだと思っていたに違いないからな。 「あー…すまん」 何となく謝る。 レナは俺の顔と其れを交互に見た後口に人差し指を当てて何か考えている。 多分、否、絶対例の本の内容を思い出そうと記憶を辿っているんだ。 「ええっと……確か………」 思い出したのか、腰を浮かせスカートを引き換え目にゆっくり持ち上げる。 捲った其処から見えるのは白い布――――――…ではなく、ブルマ。 そういえばレナは制服の下に体操着を着てるんだった。 少し残念に思ったが、それよりもレナが是から何を仕出すのかの方が気に成る。 レナは(多分)処女だし挿入という事は無いだろう。下着をずらしたりもしていない。 …と、成るとアレしかないな、片寄った俺の歪んだ知識に万歳。 予想通り、レナは其の侭ブルマと局部を擦り合わせる。 布二枚越しでも柔らかさと形を感じるそれは、先程以上の快感を齎した。 普通は急に布で擦られても、痛いだけだろう。 レナの唾液と、精子が付いていたお陰で滑りは良いのが救いだった。 そして擦られる度に、びくんびくんと反応をし召す。先端から漏れる液が更に滑りを良くする。 速くなっていく腰の動きに思わず声が上がる。抑えようったって、是は無理だ。 汗を掻きながら、呼吸が乱れているレナがそんな俺を見て笑う。 「あは、はっは。け、圭一くんの声、か…かぁいいなぁ…っ」 「ん、なこっとっ、云……うかっぅっ!!?」 かああ、顔が熱くなる。でもそれはレナも同じで、真っ赤に頬が染まってる。 きっと今の発言は照れ隠しで、見たことも無い俺の姿に動揺した結果、思わず出たのだろう。 ……なんか、結構似てないか?俺とレナ。 思考は割かし冷静だが、その他はもう理性を失っていた。 声を抑えようという気は、もう既に無くなっている。口端から零れる唾液も拭わない。というか、拭えない。 拭うために必要な手は、レナの腰を掴んでいるからだ。 それで力任せに、自分好みに擦り合わせる。レナもそれに答える。 一生懸命に腰を振って、俺に快感を与えようとするレナの姿が非常にそそるな。 それと同時に申し訳ない気持ちも出てきた。快感を得るのは一方的に俺の方でレナの方は一切感じない。 ブルマって結構厚いもんな、僅かに擦れる感覚はするだろうけど其れは本当に僅かで、是で達する事なんか不可能だ。 それでも一心に相手に尽くそうと身体を動かし、汗を掻いている姿が愛しく思えた。 腰から手を離し、頭に手を掛け強引に顔を引き寄せ、 「ふぇ?…ぅ――――――――っ!!」 口を合わせる。 急で驚いたのだろう。固まったレナは呆然と口を開けていて、俺はその隙に舌を挿れる。 「ふみゅ、っっゅ…っちゃ…!」 口内で舌を暴れさせる度に、ぴちゃ、と水が跳ねる。 その音を鳴らすのが、何となく楽しくなって、つい激しく舌を動かす。 不安定な姿勢の所為でレナは抵抗できないが、苦しくなってきたのだろう。肩を掴む手の力が強まった。 でも無視する。 さっきの口移しの仕返しも含んでいる事だし。 一応初めてだったんだぞ。初めてであんな、苦い思いしなくちゃいけなかったのが悔しかったから。 それに全然足りなかったしな。もっとレナの甘みを感じて居たかったのに。 「ふ、ふぅっ…はぅっ……ん、んんぅ~!!」 息が限界だとバシバシ肩を叩く。 少し顎を後ろに引くと、レナは急いで、早く酸素を肺に入れる為に顔をバッと動かす。 と、酸素不足なのに急に動かしたのがいけなかったのか、レナの身体はふらついた。 倒れまいと手を伸ばすが、何せ掴むものが無い。虚空を舞った人差し指がつぅ、と首に這う。 ぞわわっと身体の中に電流が流れ、鳥肌が立つ。 「ひゃっ?!」 「つっ…ぅうあ、うぁああっぅあぁあ!!!!」 倒れかけたレナを抱き寄せた瞬間に達した。 余韻やら何やらで身体に力が入らないので壁に寄りかかると、レナも疲れたのか同じ様にぽすんと胸に凭れ掛かる。 メイド服の一部と、レナのブルマとスカートの内側は吐き出したものでベタベタとし、薄っすらと染みも出来ている。 メイド服に至っては部活の借り物なのにな。洗濯等したら変に思われるだろうか…。 意味は無いが、何時もする様にレナの頭を撫でながら髪を掻き揚げると、 「ひゃうっ」 声が上がる……是は…………。 確かめるように何となく目に付いた首筋に流れる汗を掌で拭ってみると、今度はぴくりと身体が微かに跳ねる。 レナをよく見ると顔を真っ赤にしながら身体をもじもじさせている。心なしか瞳が潤んでいるような…。 あー、確定ですか。 「ひゃあっ!?」 小さな悲鳴とモノが倒れる音が部屋に響く。 今この状況を傍から見ればもの凄い光景だろう。 メイド服の男がセーラー服の少女を押し倒しているなんてな。 「け、けけけ圭一くん…?」 「あー、そのな、うん。俺だけがして貰うのも悪いかなーなんて」 頭のカチューシャが邪魔だ。下を向いていると落ちてくるし、場所が悪ければ目が塞がるからな。 片手でカチューシャを取るとレナの頭につけた。 セーラー服とメイドカチューシャ…凄い組み合わせだ。 まぁ、脱がせてしまえば同じ事だけど。
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前回 鬼畜悟史~ハジマリ~ さて……後は4人だが問題はここからだと思って良いだろう。 学校の授業中。やはり授業に集中できず、今後の作戦を考えることにした。 詩音はもともと僕に好意があったから楽に墜とせたが、次からはこうはいかないだろう。 今後は次に墜とす人物によって大きく方針が変わってくる。 レナは、おそらく圭一が好きなので簡単には攻略できないだろう。 魅音も圭一が好きらしい。ちらっと圭一を見て、ぼそっと言った。 (あんな変態男のどこがいいんだ?理解に苦しむ) するとどこからか「お前が言うな、なのです。あぅあぅ」とか聞こえた気がしたがきっと気のせいだろう。 梨花に関しては誰が好きかさえもわかったものじゃない。狸だ。 すると自然に次の人物が限られてくる。実の妹、沙都子。 しかし、沙都子を墜として何かメリットになるだろうか? 今の状態と変わらない気もするし(この前なんて『好き好き∞にーにー』歌ってたくらいだ) 実際一番仲間に入れて役に立つのは魅音だ。園崎家の権力を振りかざしたりできるし、地下の拷問部屋なんて 良いものが沢山ありそうなんだが。 墜とすと言っても、別にレイプではない。やはり一番良いのは、相手の承諾を得て最後に僕の虜にさせることだ。これなら、もし危うくなってもなんとか言い逃れができるだろう。 魅音をどうやったら墜とせるかだが……閃いた! そうさ、魅音の場合は圭一が好きなことが逆に弱点になる。それはレナにも言える事。 魅音とレナのどちらを取るかと言われれば、よっぽどのことが無い限り 圭一はレナを選ぶ。そして、そのあたりが鍵のような気がする。 ……そういえばこの前詩音が言ってたじゃないか。 最近、町で部活をしてきた魅音が泣きながら帰ってきたと。 確かその理由は圭一のデリカシーの無さが原因だったらしい。 しかもそれに圭一は気づいてないとか……。 これこそが天の導きか。 学校ももう終わるし、そうと決まれば早く用意しなければ! そして大急ぎで学校から帰ってきた僕は、あるものを手に入れるために興宮へ急ぐのだった。 ひ ぐ ら し のなく 頃 に ~ 鬼 畜悟史 ~ 第二話 ~オンナノコ~ ジリリリリリン!!ジリリリリリン!! 部活が終わって学校から帰ってくると、電話が鳴っていることに気づいた。 今日は婆っちゃもいないしお手伝いさんもいない。 仕方なく私は受話器をとる。 「……もしもし。園崎ですが」 「北条と申しますが、魅音さんはそちらにいらっしゃるでしょうか?」 「ん~?あ~、悟史か。私だよ私。魅音だけどどしたの?学校終わったらすぐに走ってどっか行っちゃって。 なんか用事があったんじゃないの?」 「もう用事は終わったから大丈夫だよ。それよりさ、今日僕の家に遊びに来ない?詩音が『復帰おめでとうパーティー』なんて開いてくれてるんだけど食べ物の量が多くて食べきれないんだよ」 「詩音のヤツ何やってんだか……。別にいいよ。どうせ暇だったし」 「ありがとう。じゃあすぐ来てね。またあとで!」 ガチャン! たった二人で復帰パーティー?お二人さんやるねぇ~! なんか邪魔しちゃ悪い気がするけど、呼ばれたんだから行かなくちゃいけないよね。 ……などと一人で考えながら着替えて、悟史の家に行く準備をする。 ふと時計を見ると、もう19時を過ぎたころだった。 服も着替え終わり、悟史の家に行くために外へ出る。 そろそろ20時なので明かりは全く無い。 その暗さはまるで私を混沌へと誘う悪魔の敷地のようにも感じられた。 (この年にもなって、私は何考えてるんだろうねぇ全く……) 私は心の中で何かに怯える自分を無視することにした。 こんな暗さぐらいもう慣れっこだ。 そうさ、たとえ圭ちゃんに女扱いされないことぐらいもう慣れっこだ。 そうして本当の自分に嘘をついて、男勝りだけど暗い殻を纏うのにも慣れっこだ。 その殻の中の暗さなどと比べればこんな暗闇などないにも等しい。 「ははっ…………」 いつの間にか自嘲気味になっていた自分に気づき苦笑いする。 私はこんなに卑屈なやつだっただろうか。 いけないいけない。今日は一応悟史の復帰祝いのパーティーじゃないか。 お祝いに来たほうが暗くてどうする。明るく、いつものノリで。 詩音だって来てるんだしね。 (いいなぁ……詩音は女の子らしくて……。だからきっと悟史とも仲がいいんだろうな……) ふと湧き上がる嫉妬にも似た感情。 わかってる。男勝りなのは自分がそういう性格を作ったせい。 わかってる。この性格を変えなければ圭ちゃんはこちらを振り向かないことも。 わからない。どうして私はもっと素直になれないのだろうか。 そこで気がつく。そろそろ悟史の家に着くじゃないか。 とりあえずこのことは忘れるんだ。 ほら、悟史の家の明かりが見える。 いつものテンションはどうした私!? 家の玄関の前でテンションを切り替える。 そして私は悟史の家の中に入っていくのだった。 パーティーだと聞いていたから、派手にクラッカーとか飛び散っていてケーキとかが残ってるのかと思っていたが 部屋の中は普通。普通と言うかいつもと変わらない雰囲気。 一瞬、家を間違ってしまったかと思ったぐらい拍子抜けだった。 詩音はなぜか壁に寄りかかって寝ている。なんだろうね、これは……。 部屋の奥から悟史が出てくる。 「やぁ、こんばんわ魅音。よく来てくれたね」 「やぁ、じゃないよ!こんな時間に来てくれっていうから来て見たら食べ物無いし、詩音は寝てるし!もしかしてあれか!?私に詩音を運んでもらいたいって魂胆か、この野郎め!あんたそれでも男かー!?」 「ごめんごめん。ちゃんとお詫びはするからさ。ほら」 悟史は手に持っていた紙袋から何かを取り出す。それは……え……? それはお人形さんだった。外見はとても綺麗で見惚れる位だった。きっと高いんだろうなって思った。 ……そうじゃない。もっと重要な部分がある。 その人形は『あの日』圭ちゃんに貰い損ねた人形だったのだ。 「え……?なんで……悟史がその人形を持ってるの?」 「僕が買ったからに決まってるじゃないか。魅音は何を言ってるんだい?」 そう言って悟史は私にその人形を手渡そうとする。 だけど私はその人形を受け取りたくなかった。受け取ったらもう圭ちゃんに振り向いてもらえない気がしたのだ。 「……悪いけど、私、その人形持ってるんだ…。だから、それいらない……」 気づいたら私は嘘を付いていた。私はその人形が好きだ。 でも好きだからこそ圭ちゃんに渡してもらいたい。そんな思いが私の中で沸き立っていた。 「嘘だよね?魅音はこんな人形を持ってないはずだよ」 だけどすぐに私の嘘を見破る。 「……どうして嘘だって言うの?」 私は何故こんなことを聞いているんだ。私が持っていない理由なんて一つしかないじゃないか……。 「だってさ、男勝りな魅音がこんなもの持ってるわけ無いじゃないか。それとも魅音はこんな乙女チックな物が欲しいの?」 聞きたくなかった。そうさ。こんな私がいくら着飾ったって『オンナノコ』になれるはずがなかった。 「大体僕はこの人形を魅音にあげるとは一言も言ってないよ。魅音はそれよりもこっちの方がいいもんね」 紙袋の中から今度はモデルガンを出して私の手の中に押し付ける。やめて……もうやめてよ……! 「この人形は詩音に渡すんだ。詩音はもっと女の子らしいし、まだ見せてないけどきっと喜ぶと思うな」 それが私に対するトドメだった。 「うああ……あ……あ……ああ……!」 涙が止まらない。私は両手で顔を覆いながら悟史の目の前で泣いた。 恐らく、これが男子が私に抱いている感情なんだ。 女物が似合わない、がさつで男勝りな私なんて誰も女として見てないんだ。 ならきっと圭ちゃんもこう思っているのだろう。 今からでも遅くは無いかな……?なんて、現実を見てないだけのただの戯言。 もう園崎魅音が女の子として見てもらえることなんて起こりえない。 今更どうやっても無駄なんだ……。 私が全てを諦めたその時、私の肩に悟史の手がかかる。でも、何故かその手はとても暖かく感じられた。 「でもね。男らしいって言うのも一つの魅力だって魅音は知ってるかい?」 突然なんてことを言い出すんだこいつは。今の今まで私を散々追い詰めた癖に。 「そんな言葉で私を慰めようとしても無駄だよ……。そんな魅力なんて無い」 「違うよ魅音。少なくとも魅力の無い女の子なんていない。それは魅音も同じ」 「女の子らしくない女の子に魅力を感じる男の子が居るって言うの?じゃあ、よっぽどその人は物好きなんだろうね」 投げやりに言葉を返す。そうさ、そんなの居るわけがな…… 「僕がそうなんだよ魅音。僕は、君の男の子らしい元気で溢れる君が大好きなんだ」 え……?悟史が……私のことを好き……? 「勿論、仲間としての好きじゃないよ。圭一はそうみたいだけど、僕は違う。異性として君の事が好きなんだ。 僕はそんなに運動が得意じゃないし、およそ男の子って感じじゃないと思う。 だから君が羨ましかった。活発に動きまわって皆に元気を与える君に憧れた。 そしてその憧れが恋愛感情だとやっと気づけたんだ」 そんなにストレートに言われるとは思わず、心が動揺する。私も過去に悟史が好きだったという記憶が蘇る。 私も悟史が嫌いではない。 「で……でも。私は圭ちゃんの事が……」 しかし、そんな圭ちゃんへの未練を悟史はあっさりと切り捨てる。 「魅音は本当に圭一の事が好きなのかい?もしかしたらそれは、レナへの嫉妬じゃないのかな?」 意味が分からない。私がレナに嫉妬していた……? 「レナは女の子の模範とも言えるほど女の子の魅力に溢れた子だ。勿論、クラスの中での評判も高いし下級生達の憧れの的だよ。でも、魅音はそんなレナを妬んだんじゃないのかな。そしてそのレナが好きだと言う圭一を振り向かせることで自分がレナよりも女の子だと証明したかった。だけど嘘は続けると真実になる。そう。魅音はいつの間にか圭一を好きだと勘違いしていたんだよ。それも自分で気づかぬ内に。違う……?魅音……?」 「私は……私は……」 私はそんな理由で圭ちゃんが好きになったのだろうか。 だとしたら、私のこの想いは所詮まがい物だったということなのだろうか。 私自身が分からなくなる。私と言う自己がふわふわと宙に浮いていて足が地に付かない感覚。 確かに一度くらいはレナを妬ましく思ったことがある。 でもだからって圭ちゃんをレナから引き剥がそうだなんて思ったことは……。 無いと断言できない。確証が得られない。もしかしたらそうなのかも知れないという思いを掻き消す事ができない。 好きだという想いすら確かめることができない。とても……苦しい。 そしてそんな私に悟史が囁く。 「僕だったらそんな君に愛を与えることができるんだ。君が僕を受け入れてくれるのなら君はレナを、そして自分自身を疑わずに済む。そんな不確かな恋心を持ち続けてどうするの?僕のところに来て楽になりなよ。もし僕と付き合ってくれるなら、僕は全霊を懸けて君を癒してあげられる」 頭が痛い。こんな苦しみは嫌だ。レナを、自分を疑うなんてもう嫌だ。 悟史はこんな私を好きだと言ってくれている。 圭ちゃんは私よりもレナが好きだと思う。 そして私は悟史が嫌いではない。付き合ってもいいと思う。 なら私に最初から選択肢など存在しなかったのかもしれない。 「魅音。君の返事を聞かせてくれないかな?」 「私は……園崎魅音は、北条悟史の想い……を受け入れるよ。こんな私だけど恋人としてよろしくね、悟史」 返事をしたことで心が緩くなったのか、涙が止まらない。 そんな私を悟史は黙って抱きしめる。それは言葉で慰めてもらうより、今の私には嬉しかった。 そしてその時悟史は思った。 計 画 通 り ……! <続く> 鬼畜悟史~ソノザキシマイ~
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コミックマーケット73 2007年12月29日~31日 東京ビッグサイトにて開催 サークル名 CD名 上海アリス幻樂団 幺樂団の歴史4 ~ Akyu s Untouched Score vol.4 幺樂団の歴史5 ~ Akyu s Untouched Score vol.5 2SP+C K Fall into Heaven 3S Cubic 東方霊譚曲 Alstroemeria Records Harmony DANCEFLOOR COMBAT AncientChronicle 空に輝く淡い光 - Moonlight Shrine. As/Hi 禊 vocal version BITPLANE 竹取物語 C.S.C→luv 東方 NEW WAVE C-CLAYS 東方幻奏祀典 風華~KAZABANA Cherry Lunaburst innerCast COOL&CREATE スーパーあまねりお Coolier 戦国幻想曲 Contrast 東方特攻隊 CROW SCLAW Frozen Frog CYTOKINE hatch the new Flow CTBR 僕は東方を「いい、見てる。」 danmaq danmaq soundtrack dBu music 風弾奏結界 神交風雅曲 Oratario del Vento Demetori Il Mondo dove e finito il Tempo DoKuRo-Bose 東方ぼうず Elemental note 東方幻夢音 Floresta Prateada Refondi da Babela turo Garage Lover! RW Ⅳ-Ⅵ Golden City Factory 東方ミッドナイト MAXIMUMTUNE 4th STAGE GP1 空也色vol.7 gravity Crimson Devil IRON ATTACK! EVIL MOUNTAIN JUDSTYLE? FM紅魔郷? KARMART World s Embryo Key Music 東方見聞録 六ノ巻 Knights of Round Knights of Round Kota-rocK 真遠の夜 -しんえんのよる- Key Music 東方見聞録 六ノ巻 L.I.C. Coure Lunatic Gate VIVID M2ind Manufactory vernacular M.I.W Sound Vision ~幻視調律~ MINAMOTRANCE 東方弾舞踏 Monochrome? Hanamietto? MyonMyon Mountain of Faith ~神々への信仰~ PASTEL JAM Atelier oguu ゆゅ缶 Presence∝fTVA Presence∝fTVA 2007 winter Punk Dirty Channel F³ miidn rmx+ed\ PXP ALICE GATE QLOCKS 凛音天聖 Ruchi 風神録六録 試聴盤? SEA SPARROWS 東方紅葉卸 Silly Walker ウサ耳アワー ミュージックスてゐション Silver Forest 東方蒼天歌 Sound CYCLONE Silhouette Sound./Ecriture Rhapsody~幻想郷狂詩曲 SOUND HOLIC 風-KAZE- Sound Online Starry Sequence Sounds of Liberation 百万鬼騒宴 Studio H.E.X. 秋分紀行 Stygian Riverside TRIBUTE TO THE EAST VOL.1 STYGIAN RIVERSIDE SYNC.ART S CHAOS TAMUSIC 東方バイオリン7 TAMの福袋 08? UI-70 SpreadingFullColors UFO County WIND type -峰- WAVEDRIVE 琵音 Arpeggio XL Project Faith of Shrinemaiden XOTIC Untitled Sounds Zephill ∠15° 荒御霊 SpellCore 一霊四魂 いえろ~ぜぶら 東方讃月歌~Smell of Flap~ 第2回東方M‐1ぐらんぷり Comicmarket73 OmakeCD オーライフジャパン 東方奔放戯(仮)試聴版 堕武者グラインド 東方砕臓腑~Tale in the gore. 狐の工作室 東方定期幻想界 紅魔郷の音(仮)? 戯音楽団 東方鋼魔録? 餃子屋本舗 東方二胡小曲集 月譜「ここにはペンペン草も生えないから」 黒夜葬 ∵Ga[Я]deN∵ 絃奏水琴樂章 邂逅の映像? Eastern Serenade 小悪魔合同CD企画? Little Devil Compilation CD? こなぐすり 東方漢方薬 さかばと 幻想の視る夢 斬 胸が絶望的に足りないな ししまいブラザーズ 東方秋風虫奏 セブンスヘブンMAXION Devote Strikers!! 石鹸屋 石鹸屋のお歳暮3 ゼッケン屋 Dry Eye Party 絶対4℃? Attack the Music? 仙台戦隊みくれんじゃー 東方巫女未来 早大虹幻会 東方は儚きアレンジの為に? 凋叶棕×Timescope? 祭 電開製作所 東方難波街道 とろろ.net 東方ねば~ランド 東部開拓地 ヒマワリブレイカー はちみつくまさん 東方ボスアレンジアルバムⅡ ばんだいく Re×CREATE future retro Vol.1? ひえろぐらふ 行列が出来る東方相談所 ぴずやの独房 Eternal Circle Nine 文鳥Online。 東方文鳥録 ~Return Reanimateness~ ポチとてぬぐひ ポチ喰ひ Petit Winter モヒカンサンドバッグ フルマテお年玉ぱっく? 来夢緑 Ring-a-ring o roses 年越の祓 そらの少女? 紅い宝石箱? 肉まんの季節 白玉楼の一日? ロリコンの地位向上 Land of the phantasm
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登録日:2010/05/29 Sat 10 21 13 更新日:2024/06/18 Tue 10 32 33NEW! 所要時間:約 17 分で読めます ▽タグ一覧 1977年 DM ○○ブームの火付け役 おはスタ カービィ キャラ口調解説 ギエピー ギャグ漫画の宝庫 コメント欄ログ化項目 コロコロコミック ゾイド ドラえもん バイブル ビックリマン ビーダマン ベイブレード ホビー雑誌 ポケモン マリオ ミニ四駆 下ネタの嵐 下品 俺たちの青春 小学生って最高だな 小学生の聖書 小学生ホイホイ 小学館 愛すべきバカ達 敵も味方も変な奴 月刊誌 次世代ワールドホビーフェア 漫画 漫画雑誌 濃すぎるキャラクター性 男児ホイホイ 稀にシリアスあり 藤子不二雄 誰もが通る道 雑誌 ガッツな笑いとド迫力!! コロコロコミックは小学館が発行する漫画雑誌。価格は基本500円。 現在まで小学生向け漫画雑誌の頂点に君臨する存在。 「うんこ・ちんちん原理主義」を掲げ、小学生のブームを余裕で操るその影響力は計り知れない。 …ちなみに前述の主義、ファンが勝手に言い出したとかではなく本当に編集部が考え出したのだから恐れ入る。 [漫画雑誌としての特徴] [タイアップ展開] [雑誌界における競合情勢] [現在連載中の漫画(短期連載、読み切りは含まず)] [過去に連載していた主な漫画(読み切りは含まず)] [兄弟雑誌] [漫画雑誌としての特徴] タイアップ作品が多いと見られがちな雑誌ではあるが、定期的に少なくない数の有名なオリジナル漫画を生み出している。 「友だちんこ」や「もうゆるしま千円」の茶魔語で有名な『おぼっちゃまくん』、「おっパイよー!」、「パイなら~」の『学級王ヤマザキ』、 松井がほぼバケモノ状態の『ゴーゴー!ゴジラッ!!マツイくん』などのギャグマンガを多数掲載してきた。 そしてなんと言っても日本で最も有名な漫画であろうドラえもんを連載していた偉大な雑誌。 ……というよりドラえもんを連載するために誕生したという経歴の雑誌である。 それだけで漫画界におけるその功績は計り知れないだろう。 ちなみに今でも最後の方のページにドラえもんの漫画が載せられていたり(当時の漫画をもう一度載せている。)背表紙にドラえもんがいたりする。 生え抜きの児童作家を多数抱えているが、実は活動の場を求めて他雑誌から引き抜かれた作家も多い。 コロコロ生え抜きの人気作家かと思いきや、実は他雑誌出身の作家だったというパターンはよくある。 移籍作家は同社であるサンデー系列の作家が多いが、ライバルのボンボンでの連載経験を持つ作家なんかも確保している。 『ZOIDS惑星Zi』なんか、あの乳首とパンツと血飛沫が乱れ飛ぶ『一騎当千』と同時並行で描かれていた。Ziでエロを描けない反動が一騎当千に行っちゃったんだな コロコロから他雑誌に移籍する生え抜き作家は少ないとされるが、『約束のネバーランド』の出水ぽすか(*1)など他雑誌で成功したパターンもある。 単行本は「てんとう虫コロコロドラゴンコミックス」というレーベルの元、月刊及び別冊連載作品は発売される。 基本的に絶版速度が他雑誌よりもかなり早く、かなりの長期連載作でないと増刷することは少ないので注意が必要。 また、(月刊本誌連載漫画ではないが)とある作品の単行本がとらのあなとコラボしたことがあるなど、ちゃっかり冒険してもいる。 雑誌名の由来は「少年サンデーのブームから外れ、小学館から石ころ扱いされた子供向け漫画を磨いて宝石にする」だとか、 「これからの人生の長い子供たちに、七転び八起きということを伝えたい」ということだとか。 [タイアップ展開] ミニ四駆、ビーダマン、ベイブレード、ポケモン、デュエマ、ムシキング、恐竜キング、妖怪ウォッチ、その他数多くのブームを巻き起こし、子供達のバイブルで玩具業界やゲーム業界のお得意様。 タイアップ漫画がそのままアニメ化され、人気の爆発に一役買うことも日常茶飯事。 タイアップ漫画の関係はないが、地道に長年の宣伝記事を提供する関係のコンテンツも存在する(神羅万象チョコなどがその例)。 コロコロで初めて判明するタイアップ商品の新情報なども多く、ネット上ではその情報の公開を待つ層も多数いる。 発売前に雑誌がフラゲされて新情報の流出が行われることも(ジャンプ程ではないが)。 タイアップ商品の付録を同封することが度々あり、2010年代はTCGのデッキが同梱されるなど豪華さが増してきている。 普段の読者層のみならず、大きなお友達がこの付録に釣られて食い付くことも多い。 普通はコロコロを卒業した層にも定期的に雑誌を買わせてしまう策略と言っても過言ではない。 ただし、決して「コロコロと組んだ玩具=成功間違いなし」という訳でもなかったりする。 成功したタイアップ商品が多いという事は、それだけ失敗したタイアップ商品も少なからずあるという事である。 有名な失敗例としては「アフロダンサーズ」「ウズマジン」「トレジャーガウスト」「アムドライバー」「合虫ガッツ」などが話題に上がりやすい。 近年ではかつてのライバル雑誌の主力タイアップ商品であるガンダムシリーズとも手を組んだが、 扱いが悪くなる上に掲載を辞めてしまうなど、子供層獲得を期待していたガンダムファンからは嘆く声も多く出た。 ちなみに『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に関しては、紹介記事だけでコミカライズ等は掲載されていなかった。 「ならばこっちも残虐だ」を始めとするパワーワードを何個か生み出したのは称賛に値するが。 また、ボンボンがガンダムの広告塔だった時代にはマクロスシリーズと協力関係を結ぶ(初代とFが該当)など、意外なタイアップをしていたこともある。 作者が本編を見てなかったせいで、主人公がバルキリーの正体が可変戦闘機だと知らなかった漫画もあったが(笑) [雑誌界における競合情勢] 「児童雑誌でコロコロに挑む雑誌は無謀」と言われるほど、現在児童向け漫画雑誌市場を支配している。 長年のライバルというべき存在のコミックボンボンに押された時期もあったが、コンテンツ力の差とボンボン側の迷走もあって唯一のライバルは休刊。 新参と期待を寄せられたコミックブンブンも休刊(出版業界の休刊とは廃刊と同じ)に追い込み、基本的に新参雑誌の登場にもビクともしない。 ケロケロエースも休刊となった今、現在のライバルは「最強ジャンプ」…なのだが、ぶっちゃけ「競合」とは言い難いほどの差を付けている。 加えて、2010年代以降も「第2のポケモン」との呼び声も高い妖怪ウォッチなどの化け物コンテンツを有することに成功し、ほぼ一人勝ち状態。(*2) 少子化による児童漫画雑誌への影響も危惧されるが、逆に児童漫画雑誌界における寡占状態を加速させている。 唯一対抗出来ている月刊少年誌は集英社のVジャンプのみ…ではあるが、対象が微妙に違うため棲み分けが出来ている。 もっとも集英社も、かつてジャンプの編集長をしたあの鳥嶋和彦氏が『小学館の編集で唯一働いているのがコロコロ(要約)』と語るくらいにはコロコロを評価していた。 というか、児童漫画のみならず漫画雑誌界全体でも上位の発行部数に位置する雑誌としての立場を確保しつつある。 [現在連載中の漫画(短期連載、読み切りは含まず)] デュエル・マスターズ WIN/松本しげのぶ 人気カードゲームの漫画版。 先代主人公である切札一族の皆さんに代わってオレ、「斬札ウィン」が主人公を担当するんだ。 歴代主人公とは異なり、どちらかと言えば敵役が使うことが多かった闇文明のカードを使うんだぜ!ウィンウィン!! なんと!でんぢゃらすじーさん/曽山一寿 長きにわたって連載された絶体絶命でんぢゃらすじーさんが終わり、その後に始まったでんぢゃらすじーさん邪もついに終わってシリーズ終了かと思ったかの?残念!また名前を変えただけだよーっ!!!! おそらく、世の中を安全に生き抜く方法を教える老人ことこのわし、じーさんが主役のこのマンガを読んでおるとバカバカしくなるようじゃな。じゃが、そこがいいんじゃ(BA-90) さよなら絶望先生のエンドカードにも登場したぞ。 月刊コロコロコミック500号記念として、公式サイト上で読者アンケートの歴代1位のコンテンツが公開された(*3)ところ、その中で『じーさん』が1位を取った回数はなんと80回にも及ぶぞ。(*4) 確率にしてなんと3.7割。初めて掲載されてから一度も1位を取れなかった年は18年の中でたった4年しかないそうじゃ。 子どもたちからの人気がどれほど高いのかがこれで分かるじゃろ?19年5月号からは『なんと!』が6ヶ月連続で1位獲得という偉業を成し遂げとるあたり、その人気は衰えるどころかますます高まっているフシすらあるのぉ。 なお、作者が過去に派生誌で新連載を始める際、「絶対本誌でやりたいから見送ったアイディアがある」と発言した事は多分忘れられてる。 ケシカスくん/村瀬範行 うるさいケシゴムことオレ、ケシカスの話だ。 他にもエンピツや水のり、三角定規と言った文房具仲間も登場するぜ! ケシゴム本体なのにケシカスくんってのもヘンな話だよなー…。 スーパーマリオくん/沢田ユキオ ご存知世界で最も有名なゲームキャラことオレ、マリオのタイアップ漫画だ。そこ、「まだやってたの?」とか言わない。基本的に連載当時のゲームと合わせて話が進むんだ。 マリソニ編ではSEGAのソニックが登場したこともあるぜ!(*5) だけど、たまにゲーム発売から数ヵ月経って連載したこともあったぞ。 あと、作者によると吉本新喜劇がモチーフらしいぞ。 星のカービィ ~まんぷくプププファンタジー~/武内いぶき 旧読者コーナー『珍答検定ゼミナール』の作者によるペポでもなのだでもないカービィピポ。 デデププ、も〜ププをリスペクトしながらもこれらとはまた別ベクトルで勢いのあるカオスなカービィ漫画となっているピポ。 MINECRAFT~世界の果てへの旅~/瀬戸カズヨシ 日本で唯一のマイクラ公式漫画。MODの紋章を持つ冒険家のオレことニコ・ホワイトが仲間たちと共に、父ちゃん・イッコがいるっていう世界の果てへ目指す漫画なんだ。 MODの紋章は人間には勿論、モンスターや普通のブロックにも存在し、様々な能力を与えるんだぜ。 地味に背景なんかも実際のマイクラの画面を使ってて、リアリティを高めてるんだ。 ブラックチャンネル/きさいちさとし 鬼ヤバすぎる悪魔こと俺ちゃん、ブラックの動画クリエイターの物語です。 悪魔系ヨーチューバーである俺ちゃんが主人公なだけあって、公式Youtubeチャンネルにもフェ○ミ方式の番外編を投稿したり、ネット発の鬼ヤバなアレやコレを漫画で取り上げたりしています。 オレだけはマトモくん/中村夏寿紀 町の人たち全員がボケばかりの町「ボケまくり町」で唯一マトモな少年・マトモくんが、友人のトゲルくんを始めとするクラスメートや、大半が人外ばかりの先生たちに容赦なくツッコミを入れまくる漫画だよ。 ちなみに私はモップおじさんだよ。←マトモ「あんたは校長だろ!!」 まんがで!にゃんこ大戦争/萬屋不死身之介 大人気スマホゲーにゃんこ大戦争の漫画版だにゃ! 元々は読み切り漫画だったが、数か月連続で読み切りとして掲載されその後正式に連載が決まったという経緯があるにゃ。 そのため正式連載が決まってから初の連載では「今までも連載みたいだったとかいうツッコミはなしにゃ!」みたいな文章が書かれている。また正式連載になった理由は主人公のネコが「連載しなければにゃんこ砲で編集部をぶっ飛ばす」と脅したからである 運命の巻戻士/木村風太 タイムリープを何度も繰り返し、不慮の事故で亡くなった人々を救う仕事である巻戻士の一人、クロノが活躍する物語。 彼が巻戻士としてのレベルを高めていくのは、最高難易度の任務である"CASE999"をしたいからと説明するが… 脱獄ごっこ/高出なおたか アプリゲームの「脱出ごっこ」の漫画。 連載一回目からあのヒカキンとコラボしたり、最近はフィッシャーズともコラボしたりと豪華なメンツが揃う。 尚ヒカキンはゲーム開始直後殺された からめる/からめる Youtuberのからめるがコロコロに参戦した。 Youtubeの動画と同じく、やさしい絵柄からは想像もできない程狂った世界観が特徴。 [過去に連載していた主な漫画(読み切りは含まず)] 忍者ハットリくん/藤子不二雄A 伊賀の里から参ったせっしゃことハットリカンゾウ、ならびに弟のシンゾウや犬の獅子丸が活躍するギャグ漫画でござる。 連載が終わってかなりの年月が経っておるが、いまだに根強い人気を誇るでござる。 なに、忍者なのに大して忍んでおらぬとな?それは言わぬお約束でござるよ! 新プロゴルファー猿/藤子不二雄A 週刊少年サンデーで連載されたプロゴルファー猿の続編や。 コロコロでも天才ゴルファーのわい、猿谷猿丸・通称「猿」が裏のゴルフ界で打っていくで! のんきくん/方倉陽二 何をするにものんびりなぼく、のんきが主人公のギャグ漫画だよ。 超人キンタマン/立石佳太 あの遠くの星から来た男が地球を去ってからやってきたのが、タマタマ星から来たおいらキンタマンだ! とは言っても貧弱で、何の役にも立たないんだけどね……。 どこかで見たことがあるような奴らも出て来て、ひどい時には版権元からお叱りを受けたこともあるんだ。 釣りバカ大将/桜多吾作 「釣りバカ」つってもさえない会社員のおっさんじゃねぇ、天才釣り少年のおいら釣大将が秘釣りの技で熱い釣りバトルを展開していくぞ。 例えダイオウイカでもリュウグウノツカイでも、おいらにかかれば一網打尽だぜ! おぼっちゃまくん/小林よしのり 大金持ちのぽっくんこと御坊茶魔が主人公のギャグ漫画ぶぁい。 ぽっくんが話す「茶魔語」も当時の小学生がマネしましゅた。 当時は日本が好景気に満ちたいわゆるバブル期で、その中でもわが御坊財閥は他とは比べ物にならない大金持ちなのでしゅ! 熱血!ファミコン少年団/さいとうはるお やあ!小学生のカリスマ・高橋名人だ。 南大地くんらファミコンを愛する少年達による「ファミコン少年団」が活躍する「ファミコン実録漫画」なんだ。 彼らはゲームを悪用した事件を通じてグレートに成長していき、コロコロアニキでは大人に成長した彼らの姿が描かれたんだ。 つるピカハゲ丸/のむらしんぼ ハゲ小学生のオレ、ハゲ田ハゲ丸が主人公の4コマ漫画だ。 茶魔が大金持ちぶりを発揮して笑わせるなら、うちことハゲ田一家はぶっとんだ節約術「つるセコ」でみんなを笑わせるぞ。 あっぱれメガバカBoys/のむらしんぼ コンニチンポ!脳に味噌を搭載した超天才を振り切ったメガバカアンドロイドのオレ、キヨシが地球を守るため活躍するぞ! 作者の手にかかれば21世紀になっても下ネタぶりは健在で、おかげで読者アンケートで 嫌いな漫画第1位 を獲得しちゃったんだ…。ゆるしてんぐ! ザ☆ドラえもんズ/田中道明 ドラえもんの親友であるオイラ達「ザ☆ドラえもんズ」が活躍するぜ。 普段は別々の時代に住んでるボク達も、不滅の友情で強敵や難事件に立ち向かうんだ! 誰であ~るか?肝心要のドラえもんの出番が少ないとか言ったのは!? 学級王ヤマザキ/樫本学ヴ 日本の冠小学校に転校してきたヤマザキ王国王子のわがはい、ヤマザキが主人公のギャグ漫画なのだ。 おそらく、ウンチネタの多さはコロコロ史上随一かもしれんな。 「ヤマザキウンチ」や、わがはいが命がけで生んだ親友・プー助も人気を博したのだ。 『おはスタ』内で放送されたアニメ第1号でもあるのだ。山崎邦正(現・月亭方正)さんとコラボしたこともあったのだ。 コロッケ!/樫本学ヴ 伝説のバンカーだった父さん・バーグを生き返らせるため、俺コロッケが禁貨を集めて旅するぞ。 禁貨を貯金箱(バンク)いっぱいまで貯めると、バン王が現れてどんな願いも叶えてくれるんだ。いただ禁貨! キメルのYOYO!/樫本学ヴ 『ヤマザキ』、『コロッケ!』の作者によるハイパーヨーヨーの漫画。 後に続編として『ぶっとびスピナーキメル!!』が連載された。 名人? ストリングプレイスパイダーベイビー? なにそれ やっぱ今の時代ダッシュ・ザ・ケルベロスだよね 超速スピナー/橋口たかし ハイパーヨーヨー第1期ブームに合わせた漫画。 ハイパーヨーヨーを愛する少年・堂本瞬一くんの活躍を描くぞ。オレこと中村名人も登場するぞ。 ヨーヨーが物理法則を無視したりアンドロイドが出てきたりするけど、パンと比べれば序の口かな…。 私、霧崎マイのキャラデザインはレベルが高く、今だコアな人気を誇っているそうです…。 星のカービィ デデデでプププなものがたり/ひかわ博一 みんな大好き星のカービィのギャグ漫画だペポ。 小学生が知らないようなギャグやパロディが多いけど、コピー能力を同時に発動したりと後のシリーズにも少なからず影響を与えているペポ。 ポケットモンスター/穴久保幸作 ポケモンを題材にしたギャグ漫画だッピ。 ぼく、ピッピをはじめとするポケモン達が喋ったり、ゲームとはまた違ったトレーナーが登場して人気を博したッピ。ギエピー! デュエル・マスターズ、デュエル・マスターズVS/松本しげのぶ 前者は切札勝舞が、後者は勝舞の弟である切札勝太が主人公のカードゲームタイアップ作品。 勝舞編は序盤はMtGを題材にしており、シリアスな展開が特徴。 勝太編はギャグ多めな展開となっている。 そして後に、勝舞おじさんの甥で勝太父ちゃんの息子であるオレ、切札ジョーが主人公を担ったんだぜ。 デュエル・マスターズ/松本しげのぶ 人気カードゲームの漫画版。 先代主人公である切札勝太の息子・切札ジョーが自ら作った文明「ジョーカーズ」と共にデュエルマスターを目指す。 勝舞時代のシリアスと勝太時代のギャグがバランス良く混ざった展開になっている。 2017年5月号では、コロコロ連載陣とのコラボカードで構築された『コロコロスペシャルデッキ40枚』が付録になり、話題となった。 イナズマイレブンGO/やぶのてんや レベルファイブのサッカーゲームの続編の漫画版。ゲームやアニメと違った熱さが人気である。その昔作者はVジャンプで連載していた。 ド根性小学生ボン・ビー太/小ガエル 貧乏小学生の話でい!PTAの制裁を喰らったこともあったでい…。 ペンギンの問題/永井ゆうじ コロコロの超人気ギャグ漫画。 ペンギン小学生のボクこと木下ベッカムが活躍する話なんだ。 一旦終了しちゃってごペンなさい。でも、程なく『ペンギンの問題+』としてリニューアルしたんだよ。 小学生○年生でも2ページ見開き程度だがカラー連載されていたんだ。 爆TECH!爆丸/槙吾 爆丸の漫画。 一話ごとのインフレが凄まじいが、熱さも凄まじい。 ぐんぐん掲載位置が上がっている。 ダンボール戦機W/藤異秀明 レベルファイブのプラモRPGの漫画版。 作者はかつてボンボンにて「児童誌のベルセルク」と呼ばれたあの漫画を描いてた人。 今作でもいつのまにかみんな血まみれになってたりする。 機動戦士ガンダムAGE クライマックスヒーロー/鷹岬諒 トレジャースター終了後スタートしたキオ主人公のコミカライズ。 ドラベース ドラえもん超野球外伝/むぎわらしんたろう ドラえもんの友達の猫型ロボットであるオレ、クロえもん率いる「江戸川ドラーズ」がひみつ道具を使った22世紀の草野球を戦い抜くぞ。 新ドラベース/むぎわらしんたろう 主人公を変えた第二部。 野球の星 メットマン/むぎわらしんたろう また野球か。そしてまたおまえか。どこまで野球漫画を描けば気が済むんだ。 漫画好きの星野空と未来から来たパワー増幅野球ヘルメットのメットマンのコロの正反対コンビの野球漫画。 ガンダムビルドファイターズ プラモダイバー キット&ビルト/河本けもん ガンダムビルドファイターズの外伝漫画。 この作品オリジナルの改造ガンプラがあり、本誌でも作例が紹介されたが、大半のガンプラが子供には入手にくい製品が多い。 ガンダムシリーズ自体がコロコロでは人気が出ず、この作品以降ガンダムシリーズはコロコロでの漫画連載を展開していない。 激レーサー 走太郎!!/おおばあつし ミニ四駆の様なレースおもちゃゲキドライヴに出会っためっちゃ足の速い少年走太郎の物語。 ゴゴゴ西遊記-新悟空伝-/小西紀行 元々はSMAPの香取慎吾主演のドラマ版西遊記とのタイアップで連載開始された『西遊記ヒーローGo!空伝』から改名して再連載した経緯を持つギャグ・冒険漫画。 不意打ち大好き腹黒の孫悟空を筆頭に、沙悟浄、猪八戒、三蔵法師の4人組で旅を続け、時にシリアスも織り混ぜながら立ち塞がる個性的な妖怪をありとあらゆるヒキョーな手と暴力で叩きのめしながら天竺を目指す。 ヘボット!/小ガエル めっちゃヘボで役立たずのロボットのギャグ漫画だヘボ。 炎の闘球児 ドッジ弾平/こしたてつひろ ドッジボールが大好きなおいら、一撃弾平が伝説のドッジボール選手だった父ちゃんのボールを手にスーパー闘球(ドッジボール)(避球じゃないのは気にしないでくれ)で他校と戦っていくぞ。 一大ドッジボールブームを巻き起こしたのは言うに及ばず、週刊コロコロでおいらの娘の弾子を主役とした『炎の闘球女 ドッジ弾子』も掲載されたんだぜ! 爆走兄弟レッツ&ゴー!!/こしたてつひろ 1996年頃の第二次ミニ四駆ブームの火付け役。 ミニ四駆を愛するボク、烈とオレ、豪の星馬兄弟がミニ四駆界の頂点・SGJC(スーパーグレートジャパンカップ)制覇を目指していくぞ。 かつての読者が成長して購買力と技術力を身に着けたため、本作も真っ青な変態マシンが現実にどんどん登場したんだ。 数年後の第三次ミニ四駆ブームすら本作が遠因といっても良いでげす。 ダッシュ!四駆郎/徳田ザウルス 第一次ミニ四駆ブームの火付け役。 オレ、日ノ丸四駆郎が親友とダッシュ軍団を結成し、ミニ四駆選手権に出場するんだ。 爆転シュート ベイブレード/青木たかお 全世界に旋風を起こしたベイブレードブームの火付け役。 メタルファイト ベイブレードZERO G/足立たかふみ 4Dから数年後、オレことサムライイフレイドの使い手・黒銀ゼロの活躍を描くぞ。 ベイブレードバースト/森多ヒロ コロコロでは連載されるたびに人気を獲得するベイブレードシリーズ第三世代目のタイアップ漫画。 作者の森多先生はサンデー系列の雑誌出身者であり、メタルファイトシリーズのタイアップを担当した足立先生と似たような経緯を歩んでいる。 アニメ化も案の定果たし、妖怪ブームの中でも順調に人気を得るベイブレードは恐るべし。 ウソツキ!ゴクオーくん/吉もと誠 「嘘」をテーマにオレっちことゴクオーくんが事件を解決していくぞ。コマの使い方と伏線回収が素晴らしいと評判らしいなぁ。 最初は別コロで連載していたけどな、途中で月コロに移籍したんだ。これは嘘じゃねぇぜ? 最終回を迎えた…と思いきや 「最終回というのはウソだよ~!」 という事でもう一話だけ続くというサプライズがあった。真の最終回は必見。 怪盗ジョーカー/たかはしひでやす オレ、怪盗ジョーカーことジャック・ジョーンズが活躍する泥棒…ちげぇな、ミラクルメーカー漫画だ。 題材が題材なもんだからPTAから制裁を喰らうかと思われたが、別にそんなことは無かったぜ!作画のクオリティが高い。 ゴクオーのヤツとコラボすることも多かったなぁ。 アニメ化も果たしており、コロコロ読者以外のファン層も地味に獲得し始めてんだぜっ! ポケットモンスターホライズン/やぶのてんや イナイレ漫画でおなじみのやぶのてんや先生によるポケモンサン・ムーン発売記念作品。 アキラとイワンコの友情物語。 やぶの先生がかつてデジモンのコミカライズを担当していた事を考えると、色々と感慨深いものがある。 うちゅう人 田中太郎/ながとしやすなり オレ、堀町タカシの通う戸成町小学校に宇宙人が転校してきた。そいつの名前は田中太郎。 太郎は腕を伸ばしたり、背中のレバーを回してカプセルを出したりしてあれこれ一騒動を起こすけど、なんだかんだで友情は感じてるんだ。 中盤からはオレ様、メチャワル星人も登場してより面白くなったメチャが、太郎には毎回いいとこを持ってかれ←タカシ「帰ろ帰ろ」 ミラクルボール/ながとしやすなり ぼく、佐々木球次郎の所属する武蔵丸三中野球部はまともに野球できない不良の溜まり場と呼ばれ廃部の危機に立たされていました。 でもある日、野球が上手い宮本不滅くんが転校してきて、野球部を立て直したんです。次第にぼくら三中は野球が上手くなったんですが、野球部を目の敵にする川上校長から地区大会で優勝できないと廃部だと言われ…。 前作とは打って変わってシリアスな展開が話題になりました。ま、こっちもこっちでロボットやら天使やらが出て来るんですけどね…。 ゴロロ MAMONOGATARI/ながとしやすなり 学年一の秀才だけど友達がいないオレ、水嶋ヒロシが魔物の少年・ゴロロと出会い、魔物たちと戦うぞ。 あの漫画に似てるって?何の話かな? ゾゾゾ ゾンビーくん/ながとしやすなり アー。(ゾンビのぼく、ゾンビーくんがあれこれと一騒動を起こすゾ。) スーパーボンバーマン/むさしのあつし ハドソンの顔・ボンバーマンを題材とした4コマ漫画なんだ。 連載当時のゲームのキャラが次々登場したり、当時のパロディが多いけど、毎回オチで爆発するんです……。 サルゲッチュ!ウキウキ大作戦/後藤英貴 ウキー!(サルゲッチュを題材とした4コマ漫画だよ。) ゲームではボク、カケルが主人公だけど、マンガではピポサルが主人公になってるんだ。 勿論、ナツミもハカセも登場するけど、ヒロキは出てくるのかな?←ヒロキ「忘れないで…」 フューチャーカード バディファイト/田村光久 ブシロードの渾身のTCG漫画。作者はサンデーのポケモン漫画で色々と話題になった田村先生。 漫画自体の評判は高いが、DMの壁は厚くブシロードの想定ほどコロコロ本誌で話題にはなっていない。 DM独占状態の中では、ウズマジンなどとは比べるのが失礼なくらい奮闘しているが。 100% パスカル先生/永井ゆうじ きのえだ小学校4年1組の担任の私、パスカルが主人公のギャグ漫画です。 生徒の次は先生、といった所でしょうかね…?その為基本舞台は学校なんですが、よく破壊されるんです。 マジで!!まじめくん/土田しんのすけ めっちゃマジメな少年のボク・まじめくんが活躍するギャグ漫画です。 ボクがあんまりまじめなものですから、それが却って笑いを生むと言います。 パズドラクロス/井上桃太 またパズドラ漫画。少年エースとタマゾーのバトル物語。 余談だがパズドラZの主人公ゼットと主人公の名前が対照的になっている。 魔動天使うんポコ/江川達也 ソフトクリームに似た頭の天使のオレ、うんポコが人間界にやってきて、吉田ススムをはじめとする人間たちの願いを叶えるギャグ漫画だポコ。 …大事なことだから二回言うけど、ソフトクリームに似た頭ポコよ! コロコロバカデミー/天久聖一&サイクロン猿橋 長きに渡り読者コーナーとして君臨したコロコロFCに続いて始まったのが、全国の小学生の学力…いや、バカ力を鍛えるために設立された愛と真実の教育機関じゃ。 いろいろな問題が出るが、これは間違って答えなちゃ~い!そして100点より凄い爆笑0点を待っとるぞ~い!! ハガキ伝説 バカベンチャー/勝見直人 とある王国を舞台にオラ、勇者ボッケルと魔王による戦いをキミ達の考えたキャラクターとともに繰り広げる読者コーナーダス。 ムテキ/土田しんのすけ 最強無敵の男、ムテキが活躍する漫画。よくあるチート無双系の主人公だが、その能力は幼少期に自力で手に入れた力である。 逆襲スパイ Xキャリバー/古本ゆうや スパイであるオレ、キャリバーが秘密任務を行うスパイ漫画だぜ。「絶対」って言葉を聞くとそれに反抗する癖があって、スパイとしちゃあ大問題なんだが、それでも毎回非常に大きな功績と甚大な被害を残すんだぜっ! カシバトル/吉もと誠 「お菓子禁止令」が出された世界!主人公の鐘木チョコが子供達とお菓子を守るために戦うバトル漫画である! 元々は「ウソツキ!ゴクオーくん」内で登場した、とある登場人物の描いた架空の漫画だったが、本当に連載しちゃった。 後に週刊コロコロコミックへと移籍させられることになり、新章の開始に伴って月刊連載分が週刊コロコロ内にて順次限定無料公開が行われた。 MINI4KING/原案:武井宏之 漫画:今田ユウキ 昔大ブームを起こしたミニ四駆の漫画。工藤モー太とその愛機ロードスピリットが活躍する。 最終的に週刊コロコロコミックに移籍することになったが、更新ペースは週刊ではなく引き続き月刊となっている。 リッチ警官キャッシュ!/黒田さくや 大金持ちのオレ様、警官キャッシュが金を使って悪人どもを捕まえる物語だ。 キャッシュレス社会? クレカ決済? そんなもんはくそっくらえ! 例えどこまで追い詰められようとも、金の力で見事に解決するぜ? 金の重みを知れ! ロックマンエグゼ/鷹岬諒 GBA不朽の名作シリーズのコミカライズ。バトルに重点を置きつつも、アニメとはまた違ったアレンジが加わった熱血シリアスなストーリーが展開されたんだ。 妖怪ウォッチ/小西紀行 アニメも(色んな意味で)話題のゲーム「妖怪ウォッチ」のタイアップ漫画だニャン。「ゴゴゴ西遊記」などを描いていた小西先生が担当したズラ。 最近歌も出した「ニャーKB」の初登場が、この漫画版であることは意外と知られていないのでうぃす。 小西先生の描いた4コマ漫画も、ゲーム内にいくつか隠されているんだ。 Ninjala/金林洋 忍者同士の大会であるニンジャラで優勝を目指す物語。最近はニンジャラ大会以外での物語が多い。 コロコロの中でも多くのギャグとブラックな要素を含む。 たまに他の漫画のネタをぶっこむことがある。 [兄弟雑誌] 本誌とされるのは月刊と呼ばれるほうで、他に 新人の読み切りが多く、本誌連載作品の番外編が掲載される事もある『別冊コロコロコミックSpecial』(*6) 本誌や別冊より低年齢層を狙った『コロコロイチバン!』 読み切り掲載による本誌での連載権を得る作家同士のサバイバルレースを目的とした『ミラコロコミック』(後に別冊と実質的な統合) エロネタを堂々と扱い、中学生向けと銘打った『ハイパーコロコロ』→『コミックGOTTA』(編集長:ロンドンブーツ1号2号) 兄貴誌としてさらに上の年齢層を狙った『コロコロG(グレート)』 コロコロGの年齢層に加えて、さらに上のコロコロ卒業生を狙った『コロコロアニキ』 コロコロオンラインにて無料のWebコミックサイトとして漫画を配信している『週刊コロコロコミック』 等が兄弟雑誌としてある。 別冊やイチバンは本誌の兄弟誌としては息が長く、本誌とはまた違った魅力から一定の読者の支持を集めている。 一方でハイパーコロコロを初めとする対象年齢を高めとしている兄弟誌はあまり支持は得られていない傾向にあり、休刊や或いはそれに近い体制への移行といった結末を迎えているパターンが目立つ。 小学館を代表する週刊少年誌の『週刊少年サンデー』とも関係があり、サンデー出身の漫画作者や編集者が流れてくることもある。 コロコロ出身の漫画家がサンデーに移動することもあるにはあるが、サンデー→コロコロの移動パターンよりは多くはない。 また、でんぢゃらすじーさんやペンギンの問題などの本誌の人気作はサンデーに描き下ろしの読み切りとして出張したことがある。 逆に、サンデーの漫画がコロコロに掲載されたこともあるが、基本的には描き下ろしではなく既存エピソードの再録というパターンが殆ど。 追記・修正はなけなしのお小遣いで本屋に向かった小学校時代を思い出しながらお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 コメントログ 80年代はのび太を主人公として扱っていた、はず -- 名無しさん (2017-06-25 08 33 15) 別コロで連載されてたランポって奴は今思うとジャンプとかでやりそうってぐらい難しかった -- 名無しさん (2018-02-07 19 55 17) 私の通ってる本屋にはまだ今月号はありますけど、この先どーなるんだろう....。 -- 名無しさん (2018-02-28 20 22 40) 樫本マナヴ氏のヨーヨー漫画? ハイパーヨーヨーって90年代後半頃だったはずだけどその時先生はヤマザキを描いてた・・・一体いつ頃なのかわからん -- 名無しさん (2018-02-28 20 58 27) ↑2問題になった漫画は打ち切り、良くて問題になった話はお蔵入りだろうな。 -- 名無しさん (2018-02-28 21 10 53) ↑休刊や、販売終了だけは勘弁して欲しい。だって他に面白い漫画もあるのに・・・特に、今月号のゴクオーくんや、トンマは・・・。 -- 名無しさん (2018-02-28 23 23 00) ↑流石にそれはない。業界最大手がやらかした案件だからマスコミは面白がって暫くは煽り立てるだろうけど -- 名無しさん (2018-02-28 23 26 30) 2000年以降だと思うんだけど、短期集中連載で宇宙人や悪魔から平和を守る少年隊の話なかったっけ?迷路で子供が戦わされたり、誘拐された人々が肉団子みたいに集められてた話なんだけど、タイトルが出てこなくて -- 名無しさん (2019-07-31 15 26 48) よく父ちゃんが別冊を間違えて買ってたなあ。これはこれで面白かったけど(カンニンGOOD大好き) -- 名無しさん (2019-10-15 20 52 46) ↑2レッツ&ゴーのこしたてつひろ先生が書いた妖怪ハンタージンタ!だな。2回ぐらいで終わった -- 名無しさん (2019-10-15 20 54 27) オレ的にはクセの強さはケロケロA≧ボンボン>別コロ>コロコロ≒最強ジャンプ>ブンブンの順くらい。 -- 名無しさん (2019-11-23 13 07 02) 変態ネタはあれどやはりボンボンに比べればマシである。だってこっちは男の娘に対し、向こうは人外級の超乳だったり人間要素皆無なロボ娘の触手プレイなんだぜ! -- 名無しさん (2020-04-19 14 32 10) (ツイッターでも既に触れられてますが)先月末に販売されてた別冊コロコロ、いつもより厚さが薄い...コロナとかの原因だと思いますが....心配。 -- 名無しさん (2020-05-03 19 43 50) 最近からめるとコラボ?したらしいな。 -- 名無しさん (2021-02-27 17 28 15) ↑まさか5月号から連載するとは…シールは伏線だったのか。 -- 名無しさん (2021-03-18 17 54 06) 漫画の内容が数年前の物で停滞してたので、修正しときました。 -- 名無しさん (2022-04-18 22 55 33) コミックGOTTAは映画「ジュブナイル」に名前だけ出ててそれで存在を知ったなあ -- 名無しさん (2022-10-02 19 31 06) ツイッターで触れられていたが、コロコロ作品(特にバトルホビーやゲームとのタイアップ)に登場する、主人公の父親キャラは「既に死亡、もしくは行方不明と思われていたが、何らかの理由で実は生存していた」という共通点が多い気がする。 -- 名無しさん (2023-02-14 00 55 21) ボンボン? ブンブン? 最強ジャンプ? なにそれ(笑)←この記述だいぶ前からあるみたいだけど煽りに当たらないか?なんで見逃されてるんだ -- 名無しさん (2023-04-08 08 07 53) 昔、K-1がタイアップの話を持ち込みに行ったら自動車会社も子供のうちから車に親しんでもらうにはって話で来てたって言っててへーって思ったな -- 名無しさん (2023-04-28 07 36 35) 懸賞で当たるのが夢だった -- 名無しさん (2023-04-30 18 15 55) まさか、コロコロオンラインで笑ゥせぇるすまんが掲載されようとは… -- 名無しさん (2023-05-11 17 28 18) ロックマンエグゼを題材にした「ロックメーン」も面白かった。プラグインがTVアニメ版に近い要素付きでGBAを使う点も良かった。 -- 名無しさん (2023-05-19 18 25 01) ここでも名前が挙がらない爆封スラッシュキズナ・・・ -- 名無しさん (2023-06-22 16 19 42) もし漫☆画太郎の「珍遊記」が少年ジャンプではなく本誌に連載されたら爆発的大ヒットされたかもしれないが「西遊記ヒーローGo! 空伝」は誕生しなかったかもしれない。 -- 名無しさん (2023-09-12 19 52 09) ログ化を提案します。 -- 名無しさん (2023-09-17 21 38 01) ログ化しました。 -- (名無しさん) 2023-09-29 16 19 45 コロコロのいろんな漫画のキャラクター達がたくさん集う大型クロスオーバーゲームってないよね 大人の事情ってやつかな?それとも某週刊誌の大型クロスオーバー作品の二番煎じになるからかな? -- (名無しさん) 2023-09-29 17 26 19 今回の『ミラコロコミック』に出る『グデグデビル』がかつてのアルマゲドンのパクリにしか見えないけど(笑)。 -- (名無しさん) 2023-10-14 04 35 10 おはスタのせいなのか、読者層がサンデーよりもジャンプに近い感じがする -- (名無しさん) 2023-12-13 00 33 05 名前 コメント すべてのコメントを見る
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バスを降りるとぶわっとした熱気が、その次に心地の良い風が爽やかに吹いた。バスは排気をあげて走り抜け、自分だけがその場に取り残される。 ・・・大昔の話じゃあるまいし、緊張なんてないさ。 むしろ清々しい気分である。 「雛見沢・・・5年ぶりだな・・・」 後ろで手を組み、伸ばして体をほぐす。 さて、此処には計画性ゼロでやって来た。無鉄砲に歩いても仕方がないと思い、宇喜田水道前停留所のベンチにでも腰掛けてルートを練ろうかと足を一歩踏み入れた。 ・・・出逢いがあった。それはまるで神様が悪戯でもしたのではないかというほどに。 ボロボロの小屋の中、涼やかな風に身を委ねて、・・・・・・少女は眠っていた。 勿論その全身がベンチに乗るわけでもなく、座った姿勢から崩したように横になっていた。すうすうと天使のような寝息を立てて、閉じられた瞼の輪郭といい、睫毛の流れといい、その透き通るように白い肌といい、・・・幻想的な雰囲気を醸し出していた。 ・・・起こしてはならないと判っていながらも、私はその場にしゃがみ込んで、彼女の寝顔を覗きこんだ。 一気に釘付けになる。長く美しい髪が、寂れた板から彼女の顔を包み守り、微風にさらさらと揺れている。 「・・・・・・ん・・・」 軽く唸って、ピクリと瞼が動く。私は慌てて立ち上がり、一歩下がった場所から様子を窺った。 「ふ、ふぁぁぁ・・・ん~・・・」 目覚めた天使は大あくびをして目をごしごしと擦る。半身を起こし、虚ろな視線でやっと私の事を認識したようだ。 「あ、・・・あかさか?」 「覚えていてくれたみたいだね。久しぶり、梨花ちゃん。・・・5年ぶりかな?」 声を掛けると、少女はハッと我に返り、頬を染めてわたわたと乱れた髪を整える。 ・・・少々以外だった。自分の中では、また「み~」と言ってからかわれるものだとばかり思っていたからだ。 そしてポツリと、 「赤坂・・・ボクの寝顔、勝手に見ましたね?」 「あ、べ、別にそんなつもりじゃ・・・、ただ、昔を思い出して・・・ついね。」 「・・・・・・みー」 頬を膨らませて、不満げに私を見上げた。本人は睨んだつもりなのだろうが、その無垢な瞳では怒気が宿らず、逆にコッチから見れば上目づかいをしているようだった。 ・・・か、可愛い・・・。・・・・・・って、落ち着け自分。 なんだか本当に、10年前の繰り返しのような気がした。もしかすると自分は若造で、目の前の麗しい少女も愛くるしい幼女であるように思えてくる。 ・・・でも違う。自分はと言えば三十代も終盤を迎える男であり、目の前の少女はしなやかな手足が水色のワンピースからすらりと伸びる、立派なレディ。背もすっかり伸びて、凛と透き通った声が耳に響いた。 それが良いのか悪いのか。薄着の彼女の、あらぬ所に目が行ってしまいそうになる。 「くすくす・・・赤坂はいつまでも赤坂ね。私が怖い?」 「あはは・・・ちょっと見ない間に、見違えるようだから。奇麗になったよ、梨花ちゃん」 「・・・!!」 ん? ここで私の知っている彼女なら、「にぱ~☆」と大満足に頬笑む筈だが・・・。 「・・・・・・あぅ・・・。」 目を逸らされてしまった。・・・はて、自分は何かおかしな事を言ったのだろうか。 「どうかしたのかい?」 「・・・・・・な、何でもないの。ちょっと、五月蠅い虫がいただけ。」 ──(あうあう☆) 大人びた口調は、愛らしい彼女が本来秘めていた女性の姿を引き出しているように思えた。もう年相応なのだ。 かつて、私はそんな彼女に怯えていた。突然「帰れ」と言い出したり、「怖がり」と罵られたときのものと良く似ていたが・・・ 「赤坂を迎えに来たの。ちょっと待っている間にうたた寝して、・・・遅い。」 そっか。・・・女の子は常に階段を上るんだ。 今はまだ上の階を目指して足を踏み込んでいる段階。今まで隠していた魅力がそれと共に引き出されていて、少女と大人の女性の境界線を踏んでいるような危うい感がある。・・・・・・懐かしいような、新鮮なような印象を受けた。 ・・・梨花という少女は、永遠の純粋無垢。恐いなんて感情はとうの昔に吹っ飛んでいるのだった。 「夜のお祭りまで、まだまだ時間があるわ。雛見沢のお散歩に行きましょう、赤坂。」 「あぁ、うん! よろしくね、梨花ちゃん」 彼女は私の袖引っ張って先導し、軽やかに足を運ぶ。 やって来た・・・というより、どうやら還ってきたという表現の方が正しいらしい。 梨花ちゃんのはじける笑顔で、胸が躍るような・・・不思議な感覚がした。 雄大な自然の中をフラフラし、やがて古手神社へと足を運ぶことになった。 境内では綿流しの祭の準備がほぼ最終段階にまで出来上がっていた。材料さえ運べば屋台もフル稼働するだろう。こうして呑気に散歩をしている自分が邪魔にならないかと心配になるが、住民達は明るく歓迎してくれる。みんないい人達なんだなぁと心に染みいった。 梨花ちゃんがまた景色のよい場所に案内してくれると言い、テントの脇を通って歩くと、彼女の友達らしき女の子が威勢良く声を掛けてきた。 「梨花ちゃ~ん!! ・・・あるぇ~? 何だか見たことある男の人を連れていると思ったら、くっくっく・・・」 え~と、確か梨花ちゃんと同じ学校だった子だ。次期頭首の貫禄充分で、堂々と缶ビール片手にパイプ椅子に座っている。 「魅ぃ。未成年が昼間からお酒はだめですよ。ここに警察の人がいるのに。」 「わわっ、参ったなぁ・・・。でも今はオフですよね、赤坂さん?」 「・・・はは、見なかったことにしてあげるよ。えーと、魅音ちゃんだっけ?」 「おっ!覚えててくれたんですかぁ~。おじさん嬉しいねぇ。 で? お二人は逢い引きってわけですか。村一番のアイドルを独り占めとは、憎いね~コノコノぉ。色男!」 「いや、彼女には、村を案内して貰ってるだけで、別にそういうわけじゃ・・・」 「・・・・・・み~。赤坂は私とのデートが嫌なのね。」 「そんなことはないさ。すごく楽しいよ!」 「にぱ~☆」 「あーハイハイ。何だか熱いねぇ~、とくにここら辺が。うっひっひ」 女の子二人にしばらくからかわれた後、魅音ちゃんは打ち合わせに呼ばれて席を立った。そしてまた二人で歩き出す。 「赤坂、どうかしたの?」 「梨花ちゃんの話し方が大人びているの、てっきり私の前だけかと思っていたから。でも、まだ可愛い方、抜けきってはいないみたいだね」 「もう話べき人が話してるから、私は引退。・・・でも、『みー』と『にぱ~☆』は私のオリジナルなの。止めるつもりは無いわよ。」 「・・・ん、よく分からないけど、『みー』は初めて話した言葉だから・・・止めないでくれるのは嬉しいな。」 素直な言葉の後、ふと彼女に顔を向けると、もじもじと何かを恥じらっているようだった。勿論要因は知る由もない。 「・・・赤坂は、やっぱり赤坂ね。」 「・・・?」 「特別ってことよ。」 その台詞の真意を尋ねる前に、彼女は巫女衣装の着替えに呼ばれ、疑問が残ったまま一旦お別れになった。 祭囃子が耳に届く。 境内の賑わいの中に入ると、早速知った顔を見つける。 「赤坂さあぁん! ご無沙汰してますよぉ!! なっはっは、5年ぶりですかねぇ!」 「大石さん、こちらこそ! まさか此処で会うとは思いもしませんでしたよ。」 「そりゃコッチのセリフですよ。んっふっふ・・・此処で会ったのも天の采配。今夜は興宮のお店でポンチーといきませんか?」 「ははは。残念ですが、疲れてそれどころじゃないでしょう。今日の所はお祭だけを楽しませて頂きますよ」 「まぁまぁ、ジョークですよ。赤坂さんと打ったら、そりゃあ年金が吹っ飛んじゃいますからねぇ。」 大石氏とは年賀状や暑中見舞い程度のやり取りをしている。現在は北海道で社交ダンスに興じていると聞いていた。この歳での元気な様子は羨ましい限りである。 「赤坂さん、こんな縁起の良いとき水を差すようですが・・・大変でしたね。5年前のこの日、奥さんと娘さんも笑顔でお祭りを楽しんでいたというのにねぇ・・・」 「・・・・・・ええ、まぁ、2年も経てば一応落ち着きはします。・・・日々の忙しさが忘れさせてくれるんで。」 2年前の冬。娘の高校合格祝いの旅行で・・・雪絵と娘、そして雪絵の両親は命を落とした。 前々から計画していたアメリカ旅行に、突如仕事が舞い込んだ私はやむなく欠席したのだった。 ・・・本当に事故だった。エンジンの故障で飛行機は墜落し、乗客乗員の殆どが死亡した。 そう。これは自分の失敗でも、誰かの差し金でもなく・・・本当に事故だったのだ。 私は夢を見たことがある。雪絵の死を知り得ていながらも、何も出来ずに後悔だけで生きている無様な自分を。 そして梨花ちゃんの助言とその夢を照らし合わせると・・・。本来、雪絵は死ぬ運命であり、たった一人の少女の言葉が死を回避してくれたのだと考えると・・・。 「・・・赤坂さん。古手梨花の言葉は、無駄になんてなっていません。確かに人の寿命に比べれば、8年という歳月はあっという間でしょう。ですがね、・・・その8年は、あなたにとって無かった方が良かったのですか?」 大石氏の、私の心中を見透かすような言葉に、気持ちが沈むようなことは無かった。 むしろ穏やかな笑みが顔に宿る。 「・・・・・・まさか。暖かい家族に恵まれ、あの頃の私は本当に果報者でしたよ。梨花ちゃんには・・・本当に感謝しています。」 大石氏はそれ以上何も言わなかった。下手な慰めをしなかったというよりも、もうその事故を過去のものに・・・そして幸せだった日々を想い出としていることに、安堵したのだろう。 けれど、家族の死をこれ程心穏やかに話せるのも・・・雛見沢のお陰だろう。 この町に踏み入れてからずっと感じていたもの。 それは母の愛に包まれるような悠揚。総てを許してくれるかの慈愛。・・・そして、長閑な空気が、私をいう人間を癒してくれたのだ。 今年の綿流しも大賑わいだった。 避暑地として段々と住人が増えていることと、忌まわしい祟りが無くなったことが影響しているのだろう。聞くところによると、祭は回を増す事に盛大になってきているという。 その後大石氏と雑談していると、威勢の良い若者集団が私達を取り囲んだ。・・・勿論、あの8人である。 「「「綿流祭八凶爆闘ぉぉぉぉぉ!!!」」」 「ダンディーな叔父様方。そんな所に立ってないで、お祭りを楽しんだらいかがです? ねぇ、悟史君?」 「そうですよ。折角来たんですから、楽しんでいって下さい。」 「大石さん!赤坂さん! 俺、遂にツバメ返しを体得しましたよ!!!」 「くっくっく・・・圭ちゃ~ん、今日こそ可愛いいオットセイを拝ませて貰うよ~ん。覚悟!」 「ほら梨花っ、何を隠れてるんでございますの。赤坂さんを待たせていたんでしょう?」 「そうだよ梨花ちゃん。早くしないと、レナ、お持ち帰りしちゃうよ~」 「あぅあぅ。平気ですよ梨花。似合ってますですから、今更恥ずかしがることないのです。」 「・・・羽入!! 明日から激辛料理の練習を始めるわよっ!」 「あうあうあう~~~、ボクが何をしたと言うのですかぁ~~~!!!!」 友人の後ろからおずおずと出てきた梨花ちゃんは巫女に変身を遂げていた。 「きゃー!! 今年はいつにも増してキマってるねぇー!! 梨花ちゃんがあんまりにも美少女に育つもんだから、婆っちゃも衣装作りに舌を巻いてるよ~ん。」 「かぁいい・・・かぁいいんだよ・・・!」 深い髪の色と、白と赤。その美しいなコントラストは、彼女の気品と清楚さを一層引き立てていた。身のこなしもスッキリしており、今時のバイト巫女と、格の違いを示している。 時代が時代なら卑弥呼様といったところか。姿だけではなく、漂う雰囲気も清閑としている。 いけない、・・・また目を奪われてしまった。 「・・・赤坂。私、何か変かしら。」 「い、いやっ! ・・・凄く、・・・よく、似合ってるよ。うん・・・」 「・・・あ、ありがとう。・・・な、なのです。」 二人の世界から抜け出した後には、野次馬の含み笑いが待っている。 「・・・わたしゃ知りませんよ? 赤坂さんの幼妻の現地妻が誰かなんて。えぇえぇ、知りませんよ~~!!」 「お、大石さん、だから・・・、そういうのじゃ・・・!」 「あは☆ 赤坂さん。現地妻さんのところは、5年に一度しか来てくれないのかな? かな?」 ──パシャリ! 突然のフラッシュの先に居るのは、勿論富竹氏だ。 「梨花ちゃんの素敵な彼氏、その名も赤坂衛! うん。いいツーショットだね!」 ・・・野次馬がまた増えた。 ──「赤坂、途中で何処かに行ってしまったら駄目よ。最後まで見守っていて。」 念を押されなくても、もともとそのつもりだ。一番の特等席は何故か自分が譲られ、梨花ちゃんの神事を見守る。 手を摺り合わる老人達が見上げる先には、厳かな空気の中で、残像が残る程に整った動きで鍬を操る巫女がいる。 誰一人として乱さないその静寂は、何百年も前から同じ姿で受け継がれてきたのだ。 儀式は進む。 ひぐらしの声に応援されながら、重い鍬は布団の綿を掻き出していった。 「赤坂さん、やり方は判りますか?」 「・・・多分、覚えています。間違っていたらご指摘お願いします。」 川を流れる白い綿。 ・・・私は、自らの底に沈んでいた悲しみと濁流をひとつかみの綿に込め、・・・・・・そっと手を離した。 「赤坂ー!」 綿流しを終えると、引き続き巫女姿の梨花ちゃんが私の方へ駈け寄って来る。 足袋でそんなに急いでは危ないんじゃないかと思ったその時・・・ 「・・・・・・っと。足場が悪いんだから、気を付けるんだよ。」 「・・・みぃ。」 「躓く巫女! 抱き留める男! 今、運命のフラグが立ち上がった!!! 指先だけを出して肩に置かれるその手は、不思議清楚系美少女イベントCGの最大の見せ場!! 鈴虫の声のBGMから、ちゃらら~んとしたオルゴール系のBGMに交代し、居るはずの人々はいつの間にか気を利かせている! 巫女!清楚!指!みぃ! この萌えの4テンポは、漢なら一度は夢見る絶頂のシュチュエーションだぁぁぁぁぁ!」 「うひ~。圭ちゃんの理論、赤坂さんみたいな真面目な人にまで伝道しちゃ駄目だからね・・・・・・!」 「あうあう☆ では圭一の理論通り、ボク達は気を利かせるのですよ。梨花、ボクは沙都子の家にお邪魔させてもらいますからね~~」 「・・・・・・」 彼らが凄まじかったからという訳ではないが、何となく正面から抱き留めた形のまま、お互い動けずにいた。 「赤坂、どうにかして。」 ふわふわとした彼女の髪が頬をくすぐり、胸に暖かい吐息を感じる。 ・・・そうか。不安定な状態だから、私の方から支えて起こしてあげないとならないんだ。 「ごめん、今離すよ。」 梨花ちゃんの軽い体を持ち上げ、ストンと地に足を付けさせる。けれど、上着の裾を彼女は掴んだままだ。 くいくいと引っ張って、何処かに連れて行くらしい。 「赤坂・・・こっち。」 裾び手は、いつの間にか私の手に移動している。その白魚の指でサイズ違いの男の手を握りしめ、境内の奥へと誘われた。 松の木の林を抜けると、ぶわっと涼しくも強い風に前髪が散らされる。 私達がやって来たのは、以前彼女が案内してくれた見晴らしの良い高台だった。 「・・・私の一番お気に入りの場所よ。」 梨花ちゃんはそう言いながらゆっくりと振り返る。 「お祭りの後はね、みんな家に帰って、それから直ぐに寝てしまうの。だからキラキラ輝いているように見えるのよ。」 言葉通り、村一番の絶景は消付する家々の明かりで雛見沢の夜景が彩られ、・・・その一時の美しさに儚いものを感じた。そしてその細かな明かりに照らされた少女も、同じく消えてしまいそうな位に儚く、尊い。・・・なんて、詩人的になる程なのだ。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 お互いしばらく顔を合わせず、消えゆく眺めを虚ろな目で見ていた。彼女の後ろ姿は風にそよぐ髪が一番に美しく、・・・華奢な肩が教えてくれる。 ──“ここで赤坂に言うことは、もう何もありません”と。 ここへ来るたび、様々謎めいたことを口走ったことは、既に過去。 その様子だけで、古手梨花という少女は力も持たない普通の女の子だと、・・・示しているのだろうか。 「・・・・・・私は、赤坂が悲しんで、苦しむ姿を見たくなかった。」 「・・・・・・」 「でも、もう私は赤坂に教えてあげる力を持っていないの。・・・ごめんなさい。」 暗くて判りにくいけれど、見逃さなかった。 ・・・彼女の肩が、微かに震えていた。 「・・・・・・だったら、今度は私の番だ。」 彼女を追い越して、今度は私が背中を向けた。そこに視線がしっかり刺さっていることを感じた後、振り返って、瞳を覗き込んだ。 「一緒に東京に来てくれ。」 私は目を丸くして、ただ赤坂を目で追うことしかしなかった。 吹いた風が、私の長い髪をふわりと舞い上げた。彼の短い髪もパラパラと散らされ、それが無ければ時が進まなかっただろう。 「・・・梨花ちゃん」 名を呼ばれて、やっと私の出方を待っていることに気付いた。 ・・・どうしよう。 私に、一緒に東京に来いですって? ・・・正直、赤坂の何を言っているのか、上手く認識が出来ていなかった。 私は逃げるように身を翻して、彼に背中を向ける。戸惑い隠しもいいとこだ。 ・・・そのまま落ち着かない様子で突っ立って、居ない誰かの助言を待っている。・・・そんな自分が酷く惨め。 「・・・・・・」 「ぁ・・・」 後ろから抱きすくめられる。 彼が触れた瞬間、無意識に身を竦めてしまったが、そっと腕に包み込まれて肩が安らいでいく。肩に置かれた手と、胸の下に回された手は漢らしく筋張っていて力強く、・・・なのに私を暖かく包んでくれる。 囲った腕に、除けるでもなく握るでもなく手を添えた。 「雪絵も娘もいなくなって、最初の1年は信じられなかった。 信じられなくて、もしかして雪絵が私をからかっている様な、いつか還ってくると思っていた。・・・現実から目を背けていた。」 「赤坂・・・」 彼の顔と私の後ろ頭が寄った。髪の匂いを嗅がれ、軽く口づけされる感触がした。 ・・・・・・嫌じゃない。 包まれて安心して、顔を寄せられて抵抗しない。このままじゃ変な誤解を与えてしまうと理解していながらも、何にも抵抗しない自分自身がもどかしい。 「次の2年は、精神がおかしくなった。いつまで経っても還ってこない家族に、ようやく死を感じ始めたんだ。 ・・・歩いていて、急に涙が込み上げて来たこともある。たった独りで家にいて、突然笑い出したこともある。そんな捻れていく感情を誤魔化してくれたのは、刑事という多忙な仕事だ。 皮肉だよ。応援してくれる人がいるから頑張って来られたのに、誰もいなくなったら逆に打ち込んでしまうんだ。」 どうして私に話すの? 私はもう、貴方の未来を何も知らないのに。・・・何を望んでいるのだろうか。 「そしたら急に・・・君に、会いたくなった。」 そもそも、何故縁もゆかりもない筈の彼と、夜の静寂に紛れて身を寄せ合っているのだろうか。 「自分でも吃驚だったよ。心の中で燻っていた感情が・・・・・・君といるだけでこんなにも癒されている。 どうしても、側に居て欲しいんだ。家族を失って、ぽっかり空いた隙間を埋めて欲しいんだ。」 「・・・・・・赤坂・・・でも、私には古手家が・・・雛見沢が・・・」 『・・・・・・梨花。』 羽入の訪れは突然だった。頭の中がゴチャゴチャなのに、更に羽入が何か揶揄するのではないかと焦った。 ・・・けど、違った。 羽入は、ただ真剣な瞳で私を覗き込み、・・・・・・頬笑んだ。諭してくれると期待をしたが、そうでもなかった。 『梨花の人生は、梨花が決める。』 「・・・・・・」 背中の赤坂の存在で、私は羽入に対して声を掛けられない。 『梨花の一生はこれだけなのです。もう次はありません。・・・古手家を、雛見沢を捨てたくないという気持ちは察します。 だけれど!いいんですか!?梨花の大好きな赤坂が・・・繰り返される運命の中で、藁を掴んで、やっと気持ちが届いた赤坂が、今度は梨花に助けを求めています。 ・・・ボクに、どっちを選べと言う資格は無いです。古手家のことを心配しているのなら、後のことはボクに任せて下さい。綿流しの巫女を放棄できないなら、1年に一度戻ってくればいいだけです。入江の努力で、雛見沢症候群もほぼ完治しています。 もう一度言います。・・・梨花、自分の人生は自分で決めなさい。絶対、後悔しないで下さい。』 「・・・・・・は、はにゅ・・・」 『どうか幸せになって下さい、梨花。・・・ボクは沙都子の家に戻りますですよ。』 そして、・・・彼女は消えた。 神様、あなたはなんて意地悪なの・・・! 百年以上を生きた。 普通の人間なら絶対有り得ないような長い時間を生きた。 それでも、運命の選択は・・・・・・・・・戸惑ってしまうのね。 けれど、普通の人間になったからこそ、私は悩んで・・・葛藤して・・・この道を選ぼう。 「・・・赤坂。」 彼女の肩に顔を埋めていると、か細く私を呼ぶ声が耳に届いた。 顔を上げると、様々な想いに心を揺らがせた表情で、こちらに首を向けている。 「赤坂は、私に貴方を支えて欲しいと願った。・・・ならその代償に、赤坂は何をしてくれるの?」 【雪絵の命 ⇔ 梨花を助ける】 「・・・私は、ただ幸せに行きたいと願った。でも、もう幸せの妥協をしないって誓ったわ。」 「梨花ちゃ・・・いや、梨花。」 彼女の瞳は、とても頑固な決意を持っているように見えた。 ・・・応えなければ。彼女は、再び私に期待をかけてくれている。 「君を、生涯懸けて守るという代償では、駄目かい?」 「・・・・・・・・・その言葉が、欲しかった。」 【生涯赤坂を支える ⇔ 生涯梨花を守る】 私は拘束していた腕を解き、背伸びをする彼女の体を支えた。梨花の踵がぐっと浮き、ヨタヨタと危なっかしい爪先立ち。 ・・・しかし頑張っても、その身長差は簡単に埋まらない。合わせて私は頭を落として、彼女に高さを合わせた。 逢わされた唇を、どちらも引こうとしない。舌も入れずに、その互いの柔らかさだけを感じ合う。 ・・・梨花の若くて弾むように艶やかな唇は、自分が独り占めしている。かかりあう吐息と、声にならない甘い囁き。肩に置かれる白い手はしなやかに。抱き上げる腕は力強く。 永遠にこのままでいてくれと祈った。 『・・・おめでとうなのです、梨花。』 嗚呼、この祝福の声は・・・きっと天からの、神様からのささやかな贈り物だ。 女の子独りで帰らせる訳もない。・・・その女の子が、最愛の女性なら尚更だ。 梨花は照れながらも、本当に直ぐそこにある住まいまで、手を繋いでくれた。 「「・・・・・・」」 キスから別れ際まで、私達は無言のまま過ごしてしまった。 何かを切り出したいのはお互い同じ思いだろうけれど、妙に恥ずかしくて相手任せになった結果だろう。素直さは大事だ。 建物の前で言葉を失い、立ちつくしている。 ──不意に、虫の声に紛れるくらい小さな声で、 「・・・・・・赤坂、」 ──目を伏せて、 「・・・折角だから、上がって、お茶でも飲んでいって。」 断る道理はない。 むしろ、その誘いの裏に秘められたものを見抜き、甘んじてお邪魔させて貰う。 「うん、判ったよ。」 彼女もまた返事の裏に秘められたものを察知したらしく、顔を伏せて顔の赤さを誤魔化していた。 「・・・・・・・・・みぃ。」 その姿は心臓に悪すぎる。 頭を撫でて、それから何をしてあげよう。 手を重ねて、そのまま何と囁いてあげよう。 ・・・なんて、また馬鹿が出そうだ。 胸に渦巻く感情を押しとどめ、狭い階段を上った。 「赤坂はそこに座って待ってて。今、お茶を煎れてくるわ。」 「ん・・・、あぁ。」 巫女服を着替えぬまま、梨花は台所に姿を消した。 畳の部屋にトンと置かれたテーブル。用意された座布団に尻をつき、さり気なく部屋の中を眺める。 可愛らしいレースのカーテンや、小さな動物の縫いぐるみ。コルクボードに貼られた写真。 高校の教科書や資料集が詰め込まれた本棚。その棚の上に置かれた卓上カレンダーには印が沢山付いている。 いつぞや、私が泊まっていた頃と比べると、格段に女の子らしい部屋になっていた。室内自体も小綺麗に片づけられて実にスッキリして、そこに添えられた愛らしい装飾品は多くもなく少なくもない。 ・・・けれど妙な違和感があった。 「お待たせ、赤坂。」 いつの間にかお茶と軽い茶菓子をお盆に乗せ、梨花がやって来た。 私が部屋の中を眺めていたことに気が付くと、何やら言いたげに「・・・みー」と鳴いて不満を知らせられる。 「ごめん。そんなにじっくり見てる訳じゃないからさ、怒らないでくれよ。」 「・・・羽入に言われて、一応お掃除しているけど・・・汚い、ですか?」 お茶と茶菓子をテーブルに置きつつ、彼女も座布団に腰掛ける。正面ではなく、右側。 「そんなことないよ。女の子らしい部屋に入る経験なんて、そうないからね。気分を害したなら謝るよ。」 折角だからと湯飲みを傾ける。 「・・・そ、そう? 赤坂から女の子らしいって聞けるなんて、思ってもみなかったわ。」 「はは。あ・・・でも、梨花ちゃんは・・・ここに独りで?」 暮らしているのか、と言うまでもなく、寂しげにコクンと肯いた。 やっぱり。家具が総て一人分だったから、想像がついてしまった。 「沙都子は、お兄さんが帰ってきて・・・元の家で暮らし始めました。羽入は一緒に済んでいるようなものだけれど・・・厳密には、違うから。」 無理に作った笑顔に、少しだけ痛みがあった。 雰囲気が暗くならないようにと一生懸命に一人暮らしを頑張っていることや、友達がしょっちゅう訪ねてくることを話してくれたが、・・・・・・私には無理をしているようにしか見えなかった。 「それに・・・・・・」 「?」 言いかけてごもごもと恥ずかしそうに口篭もる。私は焦らずに、彼女の言葉の末を聞き届ける。 「今・・・、こうして・・・、赤坂が側にいてくれるから。私の中に、寂しさなんて微塵も無いわ。」 ──嬉しい事を。 「梨花、ありがとう・・・!」 彼女の後ろに回り、再度その柔らかい身を抱きすくめた。 「きゃっ・・・赤坂っ!? あか・・・さっ・・・!」 襟首に手を差し込み、出来た隙間から唇を付けて行く。ビクンと初々しい反応をして、いやいやをしてみせていた。 本当に嫌なら、こんな動きはしないだろう。・・・むしろ、こういう事が初めてなら戸惑うのが一般的な反応だ。 耳に、軽く息を吹きかける。 「・・・・・・ぁ・・・は、あぁ・・・」 「・・・弱いな。」 彼女の匂いがする所と、次々と貪っていった。まだ屈さずに俯いて逃れようとするので、顎を持ち上げて鎖骨を露出させた。 ズルズルと上衣がずり下がって、白い肩も空気に触れる。・・・肩から落ちれば、背中は丸見えも同然だ。 目の前に広がる白い肌は、未踏の雪のと同じ美しさがある。なら、足跡も付けてみたい衝動に駆られるのは当然だ。俺は唇を強く吸い付け、激しいキスで次々と痕を残す。 流石に、此処まで来ると抵抗は無くなっていた。否、むしろ・・・、 「はぁ・・・・・・っ、ぁはあ・・・、・・・・・・ふぁ・・・。」 心地よさそうな溜め息が漏れているではないか。 息ひとつにも艶がかかり、肩から落ちた和服とストレート髪の散らばり加減が‘乱れた女性’をリアルに作り上げている。 「・・・ひゃ・・・ん、赤坂ぁ・・・」 触れば触る程。またさぐれば、探る程。色気を帯びてくる腕中の少女が、俺の性欲の中で満たされなかった部分をパズルのピースの如くどんどん埋めて行く。 様子が気になるのか、梨花が顔をちらちらと後ろに向けている。 何だって・・・彼女の良いようにしてあげよう。首に顔を埋めて触れ合う程度の頬擦りをしてやった。 「・・・ん。み~・・・」 お気に召して頂けたようだ。スリスリと猫のように、今度は彼女が積極的に俺の首元にすり寄って、満足げに体もくっつけて来る。 後ろ向きじゃ不服らしく、俺に向かい合って抱きついてきた。 愛おしさで、胸がいっぱいになる。 鎖骨の辺りに顔をくっつけてきて、崩れまくった上衣もお構いなしに俺の懐へ。甘い息が俺の素肌をくすぐる。 ちょっと下を向けば、谷間とも何とも言い難い胸の膨らみの狭間が覗けた。・・・警戒を解いたようだ。試しに片手で頭を撫でても、身を任せて髪の毛でするすると遊ぶ俺の指を拒まない。 「赤坂。私達、・・・まだ大切なことをしていない。」 「・・・ああ、そうだね。」 頭を後ろから支え、口を塞いだ。 さっきが唇なら今度は舌だ。僅かに割れていた彼女の唇を通って、口内に舌を侵入させる。 「・・・・・・はむっ・・・んん! ひゃぁ・・・ぁん・・・ちゅ、」 俺ははくねくねと梨花の口の中に舌をねじ込み、彼女の中をかき回した。 「あかさかぁ・・・、んん、ちゅぱっ・・・んちゅ・・・はぁっ・・・あむ・・・」 ファーストキス(仮)を終えたばかりだというのに、彼女は絡めていた舌に驚くことなく・・・たどたどしく俺の動きに合わせる。 舌や歯や肉壁を愛撫する。経験が全く備わってない梨花は、ただがむしゃらに俺を貪る。・・・それをお手伝いするように、暖かい舌で応えてやった。 「むぁ・・・ちゃ、ちゅ、・・・れはぁ・・・っ」 唾液が絡まって滑りが良くなる。舌先が丁度出会えば、痺れるような感覚が奔り、俺の腕を掴む細い指に力が入る。 なんだか苦しそうにキスするんだなぁ・・・と彼女の口内を執拗に責めていたら、本当に溺れるような声が漏れていた。恥や冗談とは違うと気付き、名残惜しくも唇を離した。 「────ぷはぁ! ・・・はっ・・・、ハアハア・・・っ」 「ん、大丈夫か?」 気を休めようと背中をさするが、梨花は頬を紅潮させながらも、恨めしそうに俺の方を見上げた。 「・・・・・・赤坂の馬鹿。いきなりキスして、息をする暇もなく・・・ぃれて来るんだもの。」 「あぁ、ゴメン。でも大切なことをして欲しいって言ったじゃないか。」 「・・・・・・ディープキスよりも、大切なことなのっ。耳、貸して。」 「??」 身を乗り出して、彼女の口が俺の耳元に近づく。・・・ちょっとドキドキだ。 「・・・・・・・・・・・・赤坂、・・・大好き。」 「わ・・・ッ!?」 あー駄目だ。俺ってばこういう類のものに弱いらしい。 理性という糸のうちの一つが切れ、ぐいぐいとその華奢な体を抱きしめた。梨花も首に腕を回してぎゅうっと抱きつき、離れたくないと力を加えている。 「・・・次は赤坂の番よ。」 蚊の鳴くような声で、初めてのおねだりらしいおねだり。 俺は耳にキスをするくらい口を寄せて、ボソリと愛を囁く。梨花はポンッと顔から湯気を出し、恥ずかしさのあまり首をそっぽへと向けた。 「梨花・・・ほら、俺の方を見て。」 「・・・・・・・・・」 髪の間からでもハッキリ判るくらい、梨花は真っ赤になっていた。うわごとのようにあぅあぅと呟いて、ゆっくりと顔を上げた。 瞳がトロンと潤んで、頬を染めて。何かをして欲しいようだ。 「赤坂、ちゅー・・・もう一回して。」 「一回でいいのかい?」 「・・・・・・いっぱい、いっぱいして。」 梨花の熱い舌が、俺が口を開くように唇をペロペロと舐めて待つ。 合わせて、俺もその上に舌を乗せる。宙でざらざらと、舌だけを触れ合わせて相手を貪った。次に唇も触れ合わせ、互いに自分の唾液をったぷりと滑らせた。 「・・・んぐ・・・こくん。」 高さの関係で、梨花の方に液が流れ込んでいるらしい。じゅるりと吸いばんでは、喉が動いていた。俺も負けじと梨花を啜って、喉に下して行く。 少女の方はキス夢中で頭がボーっとしているが、男の方は頃合いを見計らって崩れた上衣を引っ張り、更に脱がせる。 小ぶりの膨らみが・・・そしてその先端がむき出しに。それでも梨花は気付かず、必死なくらいキスを楽しんでいる。 ・・・そっと包むように胸に手を置いた。 「・・・みぃ、いつの間に・・・!」 急に口を離すと、細い糸が俺から彼女へと繋がった。 けれど、それどころじゃない。ふんわりと柔らかい少女の胸は、指を動かすたびにくすぐったそうに揺れた。 クニクニと指を動かし、手の平でゆっくりと上下させた。 「んふぁ・・・あぁ、ぁふ・・・ん・・・んん・・・」 熱い溜め息を吐く様子は、歳よりもより色っぽい印象を受けた。初めての割には頑なにならず、素直に愛撫を感じるているようだ。 「梨花・・・・・・」 このまま押し倒して、その小さな突起に口づけをしたい。 一度色欲に駆られてしまえば戻ることも出来ない。そっと横に寝かせようと背中に手を回してみるものの、畳の上では下にいる彼女に痕が残ってしまうだろう。 しばし考えた後、彼女の両腕を掴んで、自分から仰向けに倒れることにした。 「・・・・・・軽い、な。」 「わ、何っ?・・・赤坂ぁ!」 後ろに倒れて体を引き寄せ、梨花の胸と俺の顔が重なる。どういう風な体勢なのかは説明し辛いが、蛙のように手を突いて腹這いになっている彼女の下に、自分が潜り込んでいるという描写が正しいだろうか。 胸に口づけを始めると、今までになく激しい抵抗をされる。 「赤坂っ、だめっ! 汗臭いし、お風呂入ってないから汚いしみっともない。顔近づけないで赤坂ぁ・・・だめだめだめだめ!!! ・・・ああんっ!」 お構いなしに、可愛いピンクの乳輪を舐める。少しずつ硬くなっていたその乳首は、俺の息や愛撫をこれまた敏感に感じ取り、血を溜めてプツンと尖った。 摘んでみると先端までぷるんと弾力があり、より一層卑猥な気分にさせられた。 「いやぁ、ぁぁぁあん!! だめ・・・やだやだ、赤坂ぁ~~~!!!」 ・・・やたら恥じらうんだなぁ。 ずっと優しく余裕を見せてきたが、遊び心が沸いてくる。 「・・・・・・そんなに嫌がられると、本当に止めるよ?」 脇の下に手を入れ、ぐっと赤ん坊みたいに持ち上げた。梨花は切なそうに俺を見詰めて、うりゅ~と涙を溜めていた。 「・・・・・・・・・。いじわるしないで、赤坂・・・。」 変に取り乱たことを恥ずかしく思っているのか。 それとも、こんなちっちゃなからかいに本気で涙しているのか。 ・・・どちらにせよ、自分が悪いような気がしてくる。 「~~~~っわかったわかった。続きをしてあげるよ。・・・ほら。」 抱き上げたまま胸を突き出すように肩を反らせる。最初は無理矢理そんな体勢にさせていたが、手を突いて、協力的に体重を乗せてくれた。 先端を口に含んでコロコロと転がす。手は塞がっているので、舌と唇で何処まで出来るかが勝負所だ。 「やああ・・・ああっ、んやっ・・・赤坂・・・赤坂ぁ・・・」 「梨花の心臓が凄くドキドキいってる。・・・可愛いね。」 トクトクと早鐘を打つ心臓までは、緊張を隠しきれないようだ。 「赤坂は・・・ちっちゃい胸・・・好き?」 ・・・あぁ、やっぱり大きさ気にしてるんだな。 そんな聞かれ方をされたら、まるで微乳専門みたいじゃないかと心の中で照れる。 「でも・・・梨花、・・・昔よりはずっと大きくなっているよ。ちゃんと揺れてるしね。好きだよ。」 「みぃ。・・・どうせ私はぺったんこだったわよ。」
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前回 鬼畜悟史~古手の巫女~ ひ ぐ ら し のなく 頃 に ~ 鬼 畜悟史 ~ 第八話~罪滅し~ 「そんな! あの悟史君が……? そんなの有り得ません……!」 「監督。私だって信じたくはありません。けど、事実なんです!」 村唯一の医療施設で、私たちは言い合っていた。 魅音たちの隙を突いての脱走。 私はその後、診療所めがけて夜の雛見沢を疾走した。 夜ということもあり、怪訝な表情で私を出迎えた監督だったが、私の必死な顔を見てすぐさま相談に乗ってくれた。 だが、私の突拍子のない話は、監督をすぐに納得させることはできなかった。 当たり前だろう。特に監督は悟史君を治療してきた経歴もあり、悟史君をよく知っている。 その悟史君が、人を陥れるようなことをするなんて、私が監督の立場なら信じられない。 普段は冷静な監督が髪をしきりに掻き分け、眼鏡を曇らせるのを私は初めて見る。 監督は一度大きく息を吐いた後、眼鏡を右の中指でクイッと押し上げて位置を修正する。 これは監督が落ち着くときにする動作。私の情報を裏打ちするように、彼の表情はいつもと変わらなくなった。 私よりも長く生きているだけあって、不備の自体にもある程度慣れているようだ。 「では、質問します。あなたが悟史君の様子がおかしいと感じたのはいつぐらいからですか?」 「悟史君が編入してから三日後ぐらいだったと思います」 沙都子に言われるまで悟史君に何の疑問も持っていなかった。私を撫でてくれた在りし日の彼と全く変わらなかったように感じた。 でも、編入してきた日から悟史君の計画は始まっていたのだ。 まずは私を。次に魅音を堕とす。 こうすることで雛見沢での不祥事を園崎家の権力でもみ消すことを考えていたのだ。なんて冷静で計画的な犯行。 私ですら思わず舌を巻いてしまう。 しかもその計画はたった二日で成し遂げられ、次からはその計画の幅を大きく広げることに成功している。 「次の質問ですが、彼が症候群を再発させているとどうして考えましたか?」 「最初は予感のようなものでした。もしかしたら、彼は何らかの病気を抱えているのかもしれないと。 確信したのは沙都子に教えられた後です。悟史君の放つ鋭い眼光に捉えられたとき、彼が悟史君の姿をしている 別人ではないかと思いました。そしてそのときに症候群を発症してるんだと気付いたんです」 監督には今まで起こった全てを話した。 恥ずかしくもあったが、今はそんな面子を気にしている場合ではない。 最初に騙されて抱き合ったことから魅音に辱められたことまで。 唯一の味方とも言える監督は、それら全ての話を聞いても黙っていてくれた。 静かに私の話に耳を傾け、全てを話した後でも軽蔑したりせず「そうですか……」と呟いてくれた。 それがどんなに嬉しかった事か。 信じてくれるなんて最初は期待していなかった。 一か八かの大勝負。私はその賭けに勝ったのだ。 だけど、流石に悟史君が症候群を再発させているかもしれないという可能性については、彼は疑った。 それは彼の医者としての仕事が完璧ではなかったという事にも繋がるのだから。 「監督。今は最悪のケースを前提として動かなければなりません」 「……ええ、そうですね。詩音さんがここまで話してくれたんです。その決意を無駄にはさせません」 監督はばつが悪そうに頭を掻いた後、椅子から立ち上がると近くの白い棚に近づき、何かを探す。 彼の目は真剣そのもので、彼が私の相談に真面目に乗っていることを覗わせた。 やがて監督は一つのケースを握り締め、私のところまで戻ってきて、椅子に腰掛ける。 見た目にも大きく頑丈そうなケースを監督が開くと、そこには大きな注射器が収められていた。 「最新版のH103という薬物です。雛見沢症候群のL5クラスの患者を、L3クラスまで症状を抑えることが出来ます」 「これを使えば、悟史君を治せるんですか……?」 それなら早くこれを悟史君に打てばいいんだ。それならこの悪夢は幕を下ろす。 だけど監督は私のそんな淡い希望を、ゆっくりと残念そうに顔を横に振って掻き消した。 「……いいえ。残念なことに、これは症状を抑える薬であって、症状を治療する薬ではないのです」 「それでも、悟史君は元通りに生活できるんですよね?」 「はい。一日二本の注射さえ忘れなければ普通の人となんら代わりの無い生活を送ることが出来ます」 「良かった…………」 あの昭和57年の関係を再び取り戻せるのなら、私は何だってしてみせる。 悟史君が好きだということもあるが、あと一つ、今の私にとって重要な大きな支えがあった。 それは沙都子との誓い。 悟史君の言いなりになっていた私を、目覚めさせてくれた沙都子。 でも、沙都子はあくまでか弱い女の子だった。 悟史君の策略にはまり、一人では決して抜け出せない沼の中に沈もうとしている。 私が沙都子に手を差し伸べるんだ。絶対に私が沙都子の目を覚まさせる。 あの時沙都子がしてくれたように、きっと。 だが、それは悟史君という核を取り除いた後だ。 環境を変えなければ、沙都子は決して元通りに戻れないだろう。 「一番の問題は、これを誰が注射するかです。詩音さんの話から推測すると、悟史君はL5クラスに近いようです。 今の彼に近づけば何をされるのか分かりません。それは詩音さん、あなたであっても例外ではないのは既にお分かりですね?」 監督はすでに私が悟史君に注射すると決意していることを汲み取っているようだ。 よく私という人間を理解してくれている。 それにこの出来事はあくまで私たちだけの問題だ。 富竹さんもいないし、元より番犬を呼べるような大事でもない。 そんな環境で監督はただの非力な医者だった。 警察への訴えも考えはしたが、証拠も無いこの状況下で果たして助けてくれるだろうか? ……無理に違いない。 それに、下手をすれば死んでしまうかもしれない今回の出来事に、監督をこれ以上踏み込ませるわけにもいかない。 結局は私たちの内の誰かが悟史君を止めなければならないのだ。そして今動けるのは私だけ。 もしかしたら警察は動いてくれるかもしれない。でもそれは『何か』が起こった後だ。それでは遅すぎる。 「分かっています。それでも私は彼を救いたいんです」 監督は真っ直ぐ私の目を捉えている。私の覚悟を理解した彼の最後の詰問。 彼の真剣な眼差しは言葉よりも確実に私の心に直接訴えかけてくる。 悟史君に注射を刺すことを失敗するのは、すなわち私という人間の生命の危機。 もし生かされても、その先にあるのは悟史君の手による私という精神の危険。 そこまで理解しながら彼は私に問う。 本当に、いいんですね? それでも私の意志が揺らぐことなどない。 私の存在は彼を救うためのもの。 すでに穢れたこの身体で彼を助けられるのならなんでもしよう。 心に灯された勇気という炎が激しく燃え盛る。 そして勇気を覆っていた恐れは、激しい業火に照らされて消え失せた。 監督は私の心を確かめたあと、私にあの薬物を渡す。 中に入っている透明な液体が小刻みに揺れていた。 「くれぐれも取り扱いには注意してください。間違えても自分に使ったりしないように」 監督の言葉に重々しい印象。万が一にでも、自分に注射でもしようものなら死に至るのではないかと想像する。 きっとこれは症候群を発症した者にだけ効果を発揮する薬物。 そして監督の血の滲む様な努力が完成に導いた貴重なもの。 絶対にこの一本を無駄にするわけにはいかない。 掌の注射器をしっかりと握り締める。 監督はしばらく私の様子を見ていたが、突然何かに気づいたようだ。 「でも、これからどこに泊まるつもりですか? 恐らく詩音さんの自宅はもちろん、雛見沢で安心できる場所なんてないでしょう」 「ぁ…………!」 そういえば寝る場所なんて考えてもいなかった。抜け出すことで精一杯で、そこまで頭が回らなかったのだ。 頭を両手で抱えながら寝れる場所を考えている私を見て、監督は微笑みかけてくれる。 「そんなことだろうと思いましたよ。診療所には空きスペースなどいくらでもあります。とりあえず、今日はここにお泊り下さい」 全く持って頭が上がらない。監督にはお世話になりすぎている。 でも今日ばかりは監督の言うことを素直に聞いたほうが言いようだ。 近くのベッドに寝転がると、それまで押さえていた眠気や疲れがどっと押し寄せてきた。 もう、今日はいいよね? 自然と目蓋が重くなっていき、目が閉じられる頃には、私は意識を手放していたのだった――。 翌日の昼間、監督の白い車の中に私と監督の姿はあった。 がたがたと舗装されていない道を抜け、興宮の町が見えてくる。 いつも通りの興宮の風景。仕事に向かう人や買い物をする人が多く行きかい、車が道路に並んでいる。 「詩音さん。見えてきましたよ」 「ありがとうございました。もうここら辺りで下ろしてくれて結構です」 信号機で止まった車から飛び出て、バタン、と扉を閉める。 監督は不安げに私を見て何か言いたげだったが、「頑張ってくださいね」と一言告げて車で走り去っていった。 ポツンと一人興宮に残された私。そこからしばらく自分の家の方向に歩き、家の前の公園で一休みする。 これは吉とでるか凶とでるか。 私が何をしに興宮へ来たかというと、簡単に言えば服を取りに来たのだ。 もちろん私服などではなく、魅音と全く一緒の服だ。 私が考えた作戦は魅音と入れ替わり、悟史君が隙を見せた瞬間に治療薬を注入するという、シンプルだが意外と難しい作戦だ。 まずレナさんと魅音の二人が邪魔である。 レナさんはたまに鋭いことがあるし、魅音は変装の邪魔になる上、沙都子や梨花ちゃまもいる。 そう簡単にいくとは思えないが、私はこの作戦に全てを賭けることにした。 これ以外に思いつかなかったし、私でも悟史君に近づける唯一の作戦だったからだ。 そして最初の問題点が『アレ』だ。 今、私は自分の家の玄関がよく見える公園から家を監視しているのだが、私の家の玄関の前に人がいるのだ。 白い服に、白い帽子、清楚に切り揃えられた髪。それは間違いなく私服姿のレナさんだった。 彼女はきょろきょろと辺りを伺い、何かを探している。探し物は恐らく私だろう。 私が脱走したので、自分の家に帰っているかもしれないと悟史君が見張りを付けた、といったところか。 でも、家に入らないと服を手に入れることができない。 虎穴に入らずんば虎児を得ず、か――。 私はポケットに忍ばせていたスタンガンを握り締め、レナさんに気づかれないように家に近づいていく。 そして私の部屋の階の壁に張り付き、見つからないようにそっと家の前を伺った。 レナさんの様子は先ほどまでと違わず、きょろきょろと辺りを伺っている。 恐らく私の接近には気づいていないはず。 だが――――。 「ねぇ……。そこに居るの誰なのかな、かな?」 「ッ!?」 「隠れてないで出てきなよ。聞いてる~?」 明らかに私に当てた言葉。声にも何か怒りのような感情が含まれていた。 どうする園崎詩音……? 今ここで逃げ出すのか? そんなことしても何の解決にもならないってわかってるじゃないか。 気づかれているのなら選択肢は一つ。 先手必勝! 私は壁から躍り出て、レナさんがいる場所まで一直線に走る。勝負は一瞬で決まるだろう。 まさか飛び出てくるとは予想していなかったのか、彼女は突然出てきた私に驚き、 私は体勢を整えるレナさん目掛けてスタンガンを構える。 電流が鮮やかに迸るのと同時に繰り出されるレナさんの右ストレート。 その一瞬だけスローモーションになる世界。 風を切り裂くレナさんのパンチは私の左頬をかすめ、私のスタンガンは彼女の腹部を完全に捕らえる。 スタンガンの音が鳴り響き、レナさんの悲鳴を遮断した。 がくりと力なく倒れこむレナさん。スタンガンを当てられたお腹を抑えながら私を見据えている。 「詩ぃ……ちゃん……」 「スタンガンのパワーは抑えてあるので、すぐに立てるようになると思いますよ。……縛らせてもらいますけどね」 家の中からビニールの紐を取り出し、いまだに身体の痺れが取れないレナさんの両手両足を縛りつける。 これで動くことはできない。誰かに見つからないように、レナさんを自分の家の中に放り入れる。 さて、魅音の服は…………。がさごそと私のたんすを漁り、発見。 これで用は済んだ。次の計画に入らなければ。 レナさんを家の中に放り入れ、そのまま立ち去ろうとすると彼女の低い声が耳に入った。 「罰なんだよ……」 「え…………?」 「これは悟史君を裏切った私たちのけじめ。私たちには悟史君の願望をかなえる義務がある」 「悟史君を……裏切った……?」 レナさんの言っている意味が分からない。 彼女が悟史君を裏切ったことなどあっただろうか? うつぶせに伏せたままのレナさんの言葉には何故か達観したような含みがあった。 彼女は誰に言っているのかも分からないほど小さな声で言葉を続けていく。 「あの時私たちにも何か出来た筈なのに結局何もしなかった。……引っ越してきてすぐだったから、なんて甘やかすつもりもないよ」 「………………」 「だからね? 悟史君がもし帰ってきたなら悟史君の望むことをなんでも叶えてあげようって思った」 それは昭和57年の悟史君の失踪を指して言っているのか――。 私は彼女の告白にただただ耳を傾ける事しか出来ない。 「この前教室で悟史君たちに襲われたとき、途中で悟ったんだよ。 『抵抗するのはやめよう。私たちは悟史君を見殺そうとした。結果的には死んでいなかったけど見殺しにしようとした。 ならこれは当然の報いなんだ。彼の憎しみは素直に受け止めて、彼の言うとおりに行動しよう』ってね」 「レナさん……」 「そしたら、なんだか全てがどうでも良くなっちゃった。頭を空っぽにしてたら、その中に快感が流れ込んできて、 私はその快感に無我夢中になった。後は悟史君の従うがままだったんだよ。あははははは……」 自嘲気味に笑い出すレナさん。 知らなかった。 レナさんはレナさんなりに悟史君を救えなかったことに悲しんでいたのだ。 そしてその罪に対するけじめまで自分で行っていた。 レナさんは敵ではない。それが明確に分かってしまった。 私は家の中にあったはさみを取ってきて、それをレナさんの紐に近づける。 レナさんの紐をはさみで切って開放しようとすると彼女は微笑みながらそれを拒んだ。 「そんなことをしたら駄目だよ。私は出来る限り悟史君の力になろうと思ってる。その紐を切ったなら私は詩ぃちゃんに立ちはだからなければならない。だから……ね?このままにしておいてくれないかな、かな?」 彼女の思いを知ってしまったからこそ、この縄を切ってしまうことができない。 レナさんは悟史君の罪滅しをしたい一方でもうこんなことに加担したくないのだ。 私は結局、縄を切らないことにした。 レナさんから離れ、玄関で靴を履く。玄関の扉に手をかけ、扉を開け放つ。 扉を閉めて出て行くときにちらりと垣間見えたレナさんの顔は安堵していて、レナさんの罪悪感を利用している 悟史君を早く元に戻そう、そう強く思いながら扉を閉めたのだった。 続く
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前回 Miwotsukushi4 双子って言うのは同じでぃーえぬえーを持つらしい。 単に一つの受精卵が分裂してどちらも成長した結果なのだから、体そのものの構造は同じに決まっている、との寸法だ。 だから魅音と詩音は同じ土台を持っていると考えて良いんだと思う。 後は生まれてからの環境とかで成長の度合いが違うにしても、瓜二つなのには変わりがない。 俺は言わずもがな詩音とは一夜を過ごしているので、彼女の体をある程度体験している。 頬であったり、唇であったり、肩であったり、詩音を今は魅音をも堪能している。 魅音の滑らかな頬を撫でる。魅音の柔らかい唇をなぞる。魅音の微震する肩を抱く。 どれもが違う。妹のものとは全く違う躰。 同じ遺伝子を持とうが、彼女らには違いが生まれているのだ。 列挙できるわけではないが指から伝わる感触が確かに、俺の脳内で記憶との差異を教えている。 罪悪感を持っていないわけじゃない。犬になろう、と決意したとしても俺は今の行動に百の確信を込めていない。 ただ魅音への好意と己の欲情と勝手な信念で彼女を抱いているだけ。 彼女の名前を呟く。 文字通り目と鼻の先にある彼女の顔が、俺の視界いっぱいに映り今更ながらこっぱずかしい気分となった。 赤らむ彼女の顔を更に接近させ、唇を触れさせる。 びくん、と魅音の振動が伝わってきたが、彼女の手を握りキスを続けた。 被さるようにゆっくり魅音をベッドへと倒し、魅音の身体的自由を奪う。 俺の体重を一身に受け肺からの空気を吐き出した所で、俺は魅音の口腔へと舌を侵入させた。 あちらはそこまでを予想していなかったようで、身をよじらせて若干の抵抗をするが、俺は構わずディープキスを続けさせて貰う。 比較するものでもないが、詩音がある程度自らも舌を動かしこの行為を愉しんでいたのに対し、魅音は完全に俺のされるがままになっていた。 嗜虐心をそそられる彼女の態度に、自然俺の行為も繊細なモノではなくなっていく。 魅音の口を犯すように舌を暴れさせた俺は、性的に彼女を追い詰めたくなり一度唇を離した。 否、離すと言う距離とは到底言えない。発声して震える唇が彼女に触れたり触れなかったりするような零距離。 「マゾなのか? 魅音は」 彼女は荒ぶる息を整えさせようと呼吸を繰り返す。俺の質問に答える気はないらしい。 唇の端から端を俺の舌でなぞる。目をつぶって眼前の行為を背けようとする魅音。 ダメだ……、こいつの一挙一動は本当に加虐心を生む。 彼女を落ち着かせようと握っていた手が、彼女を高ぶらせようと胸へ走る。 詩音の時よりも大胆に、掴むように俺は胸を揉み始めた。 「あうぅ……」 恐らくは痛みと悦びが入り交じった感覚が彼女に流れているはずだ。 この歳として恐らくは行きすぎの成長をしている膨らみを、八割方自分の欲求を晴らすため堪能した。 その手のフェチズムを持っていると思われても致し方なかったが、この歳の男子はやはり下半身よりも上半身なのだ、と痛感する。 言い方を悪くすれば内臓である性器よりも、普段から意識しそれでありながら常にベールで包まれている胸の方が、露わになった時の感動が違う。 とは言ってもまだ露わとなってはいなかったので、そろそろ脱衣をお願いするとしよう。 「脱がすぞ、いいな?」 無言の首肯を視界の端に映し、黄色のシャツへと手を掛ける。 へそ、あばらと肌が現れ、薄い桃色のブラジャが乳房を隠し、最後に肩が見えた。 さすがに首から上は俺から脱がすのは困難だったので、魅音が自らシャツを脱いだ。 半裸となった魅音の唇に再び俺はキスする。 詩音とのセックスを思い出しながら、前戯の手順を探る。 温もりを帯びた肌を撫でながら、舌を唇から頬へと移動させた。 うなじの辺りを舐めてみるが大きな反応はない。 詩音はここが弱かったのだが……。やはりイメージ通りに行かないものだ。 頸動脈の所にキスしてみたり、胸を揉む強さを変えてみたりするのだが、なかなか俺が望む反応は得られない。 いらつきが募る俺は、誤魔化すように舌を絡め、紛らわすように愛撫する。 「ねぇ、圭ちゃん……」 だからだろう。この魅音の問いかけにも俺は聞こえていながら無視した。 その口から不満足の言葉を聞くのが嫌だったから。俺が魅音をリードしたかったから。 「圭ちゃん……、聞こえてるよね……?」 「……なんだよ」 ひどく不機嫌を装って俺は答える。言い終わってから、この言動はただ悪化させるだけだ、と言うことに気付いた。 「……あのね」 そう言って、下から魅音が接吻を求めてきた。 俺の首にぶら下がるように魅音は上半身を浮かし、俺の口に魅音の舌が入ってくる。 俺は両手をベッドと支えにして、魅音のキスを味わっている。 時々歯が俺の口先に当たって痛みが走るが、その懸命さがまた官能となる。 魅音が俺の首に回してた手を放す。ベッドに再び身を預けず、そのまま上体を起こしてお互い座りながら見つめる形になった。 「……ね、私だって頑張れるんだよ?」 だから無理しないで そんな言葉が続いて出てきそうだった。 あぁ、俺はなにを考えていたんだ。 狗だと? それこそ魅音を侮蔑している思惑じゃないか。 魅音は俺を愛している。認めるのは恥ずかしいが、それは事実だ。 色話に奥手な魅音が俺を求めてくれた。 ならば俺は『前原圭一』として彼女とセックスするのが、一番彼女に応えているに決まっている。 そんな簡単なことに、俺は勝手な正義感を振りかざして気付かなかったのか。 「圭ちゃん、好き」 ぎゅっと、そんな擬音が似合いそうな抱擁を受ける。 俺も腕を回し、晴れた気分と時計の音だけを心地よく味わった。 ベッドの下に捨てられた着衣は魅音のシャツだけでなく、スカート、圭一のシャツとズボンと増えていた。 魅音の提案で圭一は初めての刺激を味わっていた。 「んぐっ……んっ……んん」 圭一のペニスを、魅音が口をすぼめてフェラチオしている。 口いっぱいに頬張った魅音は、鼻から必死に呼吸しているがやはり酸素が足りないようで、時折フェラをやめて口から息を吸い込んだ。 故に圭一もなかなか絶頂へと向かわず、登っては降り登っては降りるもどかしい感覚を体験していた。 フェラを再開すると、圭一はシーツを握ってその快感に耐える。 フェラを中断すると、圭一はシーツを放して大きく呼吸する。 この繰り返し。慣れない大人びた『行為』は客観的に見れば、ただただもどかしいものでしかない。 しかし確かに二人は愉しんでいた。 圭一は眼下で行われる親しい友人の必死な姿に胸を打たれる。 魅音は好意を寄せるクラスメイトが恍惚としている表情に一層気持ちが高ぶる。 「うっ……」 初めてきた射精の予兆。 亀頭に唾液が絡みつき、舌が竿を舐め回し、全体をすぼめた口内が刺激を与える。 中学生が耐えるには大きすぎる快感。爆ぜようとする感情に、圭一は一度流され掛けたが何とか理性を再起動した。 圭一の浅はかな性の知識は裏ビデオに由来するのが多い。 そこでは確かに男優が女優の口内へと精液を放出するシーンを映し出していた。 その時圭一は当然欲情したが、同時にどこかで男優への嫌悪感を抱いた。 そもそも当時の圭一は、アダルトビデオを台本通りの企画モノであることを知らなかった。 情事を了承の元撮影していると認識しており、『アレ』が通常の大人のセックスだとしていたのだった。 だからフェラの後にそのまま口腔に射精する、または顔にかけるのは当たり前と思っていた。 いざ自らがそのシチュエーションにあると、確かに本音はそのまま果てたい、と告げている。 しかし臭いもきつく液体とは言えない状態のアレを、自分を好いてくれた女性に出すのは酷く下劣に思えた。 「魅音」 一言彼女の名前を告げて視線を合わせる。 魅音は未だ圭一の一物をしゃぶっており、上目遣いで目を合わせる姿は圭一の欲情を更に駆り立てた。 しかし、なんとか堪えて彼女の顔を自分のペニスから剥がす。 「今度は俺な……?」 魅音の体を脇の下から持ち上げ、ベットの端へと座らせる。 「きゃっ」 突然の行動に声を上げる魅音。 下着に指を入れて、ゆっくりと下に下ろす。 陰毛が見え、次第に桃色の彼女の性器が現れる。 片手でパンティを下ろしながら、圭一は人差し指を魅音のナカへと挿れた。 指にまとわりつく感触が心地よい。恐らくは魅音も微かな快感を覚えているはずだ。 しばらく指で弄るのも一計だったが、圭一は指を抜き小陰唇に沿ってなぞった所で手を離した。 魅音が不思議そうな表情で圭一を見つめる。まだ彼女は「今度は俺」の意味を理解していなかった。 両方の太股を圭一が押さえる。そして間も置かず魅音の陰部へと吸い付いた。 「っひゃああぁ?」 驚嘆の声を上げる魅音。圭一は顔も上げずただ舌で刺激を送り続ける。 「っちゃ……けぃちゃん……!」 ぐちゃ、ぴちゃ、ぐちゃ。 「ダメだよっ……きたなひっ……っ」 ぴちゃ、ぴちゃ、ぐちゅ。 「んんん……っ!」 ぐちゅぐちゅぐちゅ、ぴちゃ。 「……っ……はぁ、はぁ」 抵抗の声を上げるのを止めた魅音は、しばし圭一の舌使いに酔っていた。 魅音のフェラチオと同様に、到底褒められる技量ではない。 それでも味わえる快感。想い人だから許される世界。 「だめぇ……圭ちゃん、そこだめぇ」 時々クリトリスへの直接の刺激が起こり、その度に魅音は体を震わせる。 一人では決して味わえない快楽。圭一の舌によって、着実に魅音は絶頂へと近づいていく。 ブラの隙間から手を入れて、乳首を親指で転がす。 興奮は相当のようで、双丘は熱を帯びて屹立していた。 つまむように乳房の先を刺激する。魅音が一層大きい嬌声をあげた。 魅音の体を半回転させながらベッドへと倒す。 口は一瞬たりとも陰部からは離さない。 貪るように口づけを止めることはない。 圭一自身も再びベッドの上へと上がり、互い寝そべったまま行為を続けた。 粘液でいっぱいになった口内を飲み干す。 喉にまとわりつく感覚はとても気持ちの良いものではない。 無味でありながら、残り続ける感覚は今までにないものであった。 「やべぇ……、魅音。俺止まらねぇよ」 右手の指を魅音のヴァギナへと挿れる。 舌が届かない所を圭一は指先で優しく掻く。圭一の唾液ではない分泌液が、爪の周りに付着した。 誤った知識ではあるのだが、この感触で圭一は彼女が感じていると認識した。 指二本分を容易にくわえ込む魅音のナカは温かく、圭一自身に直接の快感はないものの、充分この行為は男を愉しませる魅力がある。 「っつ……あああぁぁ!」 この数十分で最も大きく高い声が響く。 圭一が指で刺激する部分を上部へと切り替えた時だ。 わずかに窪んでいる部分を圭一が中指で掻いた部分が、丁度Gスポットを刺激した形となった。 魅音が自慰をしている際、数度この場所を慰めた経験があったが、恐怖が好奇心に勝ってあまり強く触ったことはなかった。 それを突然予兆もなく、しかも自らの指よりも太いモノでなぞられ、魅音の躰に電気が走る。 波打った魅音の躰。圭一が既視感を覚える。 詩音も同じように、ある場所だけを敏感に反応していた。 感触自体に大きな違いはない。『場所』を特定するには魅音の反応を観察するしかない。 圭一が一度横の膣壁を二本の指で弄ぶ。魅音の息が少しだけ落ち着く。起こる快感を堪えている表情だ。 そして突然『場所』へと人差し指を擦りつけた。嬌声。堪えきれなくなった声が部屋中に響いた。 圭一は確信する。間違いない。ここは女性の弱い場所なのだと。 そろそろ剛直も我慢がし切れないのを圭一は自覚している。 己の理性も正直な所もう少しが限界であろう。 「イかせてやるからな」 荒ぶる息を整えながら圭一が呟いた。 絶頂へと必ず魅音を導く。 その決意を秘め、圭一は大きく息を吸い込んだ。 圭ちゃんが何かを呟いた。 私にはそれが聞こえない。 圭ちゃんの呼吸が激しいこともある。私の頭がぼーっとしていることもある。 私が聞き返そうとすると、圭ちゃんが口を大きく開けて息を吸い込んだ。 クリトリスを唇で挟まれる。指を膣へと挿れられる。乳首に圭ちゃんの指が当たる。 嫌な予感と悦な予感が起こる。私は滅茶苦茶にされてしまう予想が簡単に立った。 「んんっっ!」 三カ所同時に刺激が起こる。 あぁ、なんだこれは。電気が走る。電気電気電気。 膣の一番敏感な部分がかき回される。舌でクリトリスが遊ばれる。執拗に乳首を転がされる。 反則だ、こんなの。性感帯を三つも犯されているのだ。 圭ちゃんが大きく呼吸した意味も次第に分かる。 圭ちゃんはクリトリスへのキスを一度たりとも止めない。 私がいかに身をよじらせようとも、抵抗の声をあげても、圭ちゃんは私へのエッチをやめてくれない。 奥からわき上がる『イく』前兆を感じつつ、その感覚が恐怖を覚えずむしろ期待すらしている自分に気付く。 あぁ、圭ちゃん、ダメ。クリトリスをそんなに舐めないで。頭がどうにかしちゃう、どこかへ飛んでしまいそう。 囓ってもダメ。あぁ、痛い。痛いよ圭ちゃん。でも……全然嫌にならない。 凄い。これがセックスなのだと躰が覚える。 こればかりは居るか分からない神様に感謝しよう。人間にこれほどの悦楽を与えてくれたことを讃歌したい。 「あぁっ、凄い。凄いよ、圭ちゃんっ」 恥じらいが遠くへ飛ぶ。理性が音を立てて切れる。良心が闇に染まる。 もっとぐちゃぐちゃにして欲しい。肉欲を満たして欲しい。このままイかせて欲しい。 キた。わき上がる絶頂が腹の奥底から頭へと登っていく。 大きい。未体験のオーガズムが……飛び散った。 躰が意志に反して跳ね上がる。 弓なりに反った私は、想像に逆らって声も上げずに真っ白の世界へ包まれる。 数秒その世界での浮遊感を持った後、天井につるされた電光の周りから色を帯び始め、私の意識がこの躰へと戻った。 顎を引いて天井から正面へと視線を移すと、圭ちゃんが息を荒げながら私の顔を直視していた。 何か確認しようとしているのだろうか。視線は定まらずに、不安そうな目で私を観察している。 私は疲労感でいっぱいの体を鞭打ち、起こして圭ちゃんへとキスする。 なんだか舌を絡めるよりも恥ずかしかったが、圭ちゃんが背へと腕を回して抱きしめてくれて、そんな気分も晴れてしまった。 「圭ちゃん、来て?」 さぁ、今度は圭ちゃんが愉しむ番だ。 目一杯の笑顔を彼の前でして、私は体を倒した。 どうやら俺は魅音を満足させることができたらしい。 そう言えば英語でもイくことをcomeと俗に言うらしいから、あの感覚は世界一般のものなんだなぁ、と場違いな妄想にふけった。 我慢しきれなくなって溢れた汁で濡れる亀頭を、魅音のソレへとあてがう。 数度挿れるのに失敗して、一度目を閉じて深呼吸した。 そんな滑稽な俺を見てか、魅音の顔がまた笑みに変わる。 もう一度「行くぞ」と宣言して、魅音がうなずいた。 慎重に俺のモノを股の下あたりに当てて、ゆっくりと体重を掛ける。 「あっ……」 魅音が違う反応を見せる。体重を掛ければ掛けるほど、俺と魅音の距離が縮まっていく。 「つっ……」 痛みを堪える眉間に皺が寄った苦悶の表情。 俺の腕を握る魅音の爪が皮膚へと刺さる。 これで少しでも彼女の激痛が紛れるなら安いモノだ。 俺は更に体重を掛けて魅音のナカへと侵入していく。 シーツに滴る赤色の液体が、魅音の未体験の痛みを物語る。 結局俺は全てを挿れ終わるまで数分を要した。全てが埋没した今でも、魅音の表情は変わらず痛々しい。 「圭ちゃん、動いて良いよ」 馬鹿野郎、全然大丈夫そうな声じゃねえよ。 俺が上半身を動かす僅かなズレでさえ、魅音は歯を食いしばる。 何とか彼女の眼前へと俺は顔を持って行き、唇を触れさせる。 親指で乳首を弄り、他の指で乳房を包む。 これで幾らか紛れるだろうか。憶測の域を超えない俺の手助け。そうして俺はゆっくり腰を動かし出した。 ぐっと魅音が歯を更に食いしばったのを、唇からの振動で感じる。 短い距離をゆっくりと動かし、彼女がこの感覚に慣れるのを俺はしばし待った。 十数回ピストンした所で、次第と出し入れするのがスムーズになる。 膣自体が異物に適応したのだろう。きつすぎて愉しむ所じゃなかった魅音のナカが、快楽に耽るのに相応しい包容力となる。 もうそろそろ良いだろうか……。もはや魅音のことを考える余地のなくなった俺は、動きやすいように腰を浮かす。 ゆっくりとはもう形容できない運動。 ぐちゅっと小気味よい水音がはっきり聞こえるように、俺は快楽を貪る。 魅音の口は俺が未だ塞いだままだ。 吐いた息はそのまま俺の肺へと入っていき、密着も手伝ってお互いの体温はどんどん上昇しているだろう。 なかなかこれは体力を消耗する運動で、俺自身も鼻からしか呼吸できない為、胸の奥が酸素を欲して苦しくなってきた。 酸素を欲すれば欲するほど、俺は早く射精を迎えようとピストンの速度を速める。 鳴る音のペースが速まり、俺が左手で固定し切れなくなった魅音の腰ががくがくと震え始めた。 もっと奥へ。もっともっと。 ペニスよりも下腹を突き入れるイメージで、俺は何度も膣の限界へノックする。 俺の我慢汁と魅音の愛液どちらだか分からないモノで、ピストンはスムーズになっていた。 握るように締め付ける膣を俺の剛直が押し広げる。 俺は魅音を犯している。彼女をこの手で犯しているのだ。 そう悟った瞬間、俺自身もう絶頂が近いことが分かった。 唇を離し、上体を勢いよく起こして俺はピストンに没頭する。 何度も何度も突き上げて、既に準備万端の精液を放出させようと最後のスパートを掛けた。 魅音が喘ぐ。体をよじらせて、逃げられない感覚に遊ばれているようだった。 膨らみ始めた俺のモノで、最後の、最後の挿入を……。 どくんっ、どくん。 繋がった状態で俺は魅音へと射精した。ナカで出してしまうのが、危険なことであるのは事前に確認していたはずだった。 いざ始まってしまえば、そんなもの快楽を邪魔するウィルスのようなもので、躊躇いもせず俺は中出ししてしまったのだ。 七度脈打った所で俺のモノは放出を終了した。 引き抜くと亀頭の先から糸状に精液が繋がり、それ以外にもあふれ出した液体が陰部の形にそって流出する。 こうやって汗ばんだ胸と逆流した精液を見るのは罪悪感と同時に征服感に駆られる。 半透明の液体と真っ赤な血がシーツを汚して、改めて俺は魅音とセックスを済ませたのだ、と思った。 魅音の顔をのぞき込む。 薄ら笑いを浮かべながら生暖かい息を吐く姿は、やはりエロチックだった。 「キスして」 彼女の要求に俺はお望みのもので応える。 心臓が十回ぐらい鳴った辺りで唇を離し、俺は乱れた緑色の髪を軽く直してやった。 「すっげぇ、良かったよ。魅音」 「……私も」 もう何度目か分からないキス。 でも恥ずかしくない。こいつはもう友達なんかじゃないから。 俺の好きな……想い人。 竜宮レナにとってこの日の学校は、到底望んだ登校と言えなかった。 魅音に辛く当たってしまったこともある。 当然間違ったことは言っていないつもりだ。しかし私情が挟んでいなかったと言えば嘘になる。 魅音のあの馬鹿正直さに、己にはないあの強さに嫉妬したのだ。 人の前で涙を流したのと、孤独に涙を流すのとでは一体どちらが弱いのだろう。 幾度考えても答は見つからず、気付けば圭一のシルエットが遠目に見える。 いけない、こんな表情(カオ)をしていては駄目だ。 一日休んでいたんだから、もしかしたら圭一くんは体調を崩していたのかも知れない。 オブラートに包みながら聞き出して、良好的な関係を続けなきゃ。 目印としている木を圭一が通過した所でレナは大きく手を振る。 満面の笑み。「けーいちくーん」とあたかも可憐な少女のような声で、圭一へと呼びかける。 「圭一くん、昨日休んだよね? レナ達心配したんだよ、だよ?」 言って虫酸が走るような馬鹿らしい口調。 だけど今は竜宮礼奈ではなく竜宮レナなのだ。イやなことは何もない。そう、何もない。 「あー、ちょっとな」 自覚なしに分かりやすく圭一はレナの言葉を流す。 当然正直に包み隠さず話せる力量はなかった。 園崎姉妹どっちも俺のモノになったぜっっ! レナの鞄から鉈が出てきても何らおかしくない未来が浮かぶ。 だからと言っていつまでも隠せるわけないことを、圭一は分かっている。 いつどのタイミングがベストなのだろうか、と思考しつつ圭一は歩を進める。 レナは質問を止めない。腕にしがみついてねだるように、圭一へと欠席の理由を聞き出していた。 そこを圭一は得意の話術と社会人顔負けの営業スマイルで場を保つ。 しばらく傍目から見れば仲良く見える登校風景を演じた彼らは、水車小屋へと近づいて来た。 クラス委員長のポジションに立つ魅音が、鞄を持つ手を掲げてこちらへ手を振る。 レナは敏感に感づいた。妙に視線がレナへと向かっていること。 いつもなら圭一くんへと真っ先にがっつくはずなのだが、急ぐように私と会話を始めた。 圭一くんも魅いちゃんと目を合わせようとしないのを見ると……。 はじき出された答は決して喜べるものではない。恐らくぎくしゃくした関係が修復された以上の進展があったのだろう。 これが諦めた者とそうでない者の差か。とレナは痛感した。 間に挟まれている自分が惨めだ。私が居なければこの二人はまるで違う空気を纏うだろう。 私が居なければ……。 レナにとって憂鬱な授業が始まる。 元々好きではない勉学に加え、甘酸っぱい二人の関係を知ってしまったことも大きい。 三時限目の終業のベルが鳴り、知恵が教室を出て行く。 いつもなら沙都子と圭一の暴走劇を魅音たちと楽しむのだが、到底そんな気分ではなかった。 窓際から見える殺風景なグラウンドを眺める。 いつものように沙都子へと圭一が怒りをあらわにしているらしい。 教室を所狭しと駆け回る音がレナの耳から伝わる。 「レナ、どうしたのですか?」 レナが顔を向けると梨花がちょこんと立っている。 不安そうな表情を浮かべて顔を少し傾けて。いつもなら「お持ち帰りぃ」と喝采するところだが、今のレナにできるはずもない。 「んー? どうもしないよっ。レナは今日も元気元気っ」 ファイティングポーズをとってレナは元気であることをジェスチャする。 梨花はそのレナを少し眺めていたかと思えば、にやりと顔を歪めた。 そう、レナにとって梨花の表情の変化は歪みであった。 笑顔であることに変わりない。しかしその奥に潜んだモノが違いすぎる。 なんて人を小馬鹿にした笑み。まだ因数も知らない子の作る顔ではなかった。 「圭一と魅音が憎い?」 魅いちゃんではなく魅音。ワントーン低くなった声が、レナを凍り付かせる。 「ふふ、図星ではなくとも遠からず、かしら」 梨花の視線がレナから、沙都子を追い回す圭一へと動く。 達観したような表情は、ある意味古手の巫女には相応しいのかもしれない。 「『諦める』なんてね、あなたにはまだ百年早いわ」 くるり、と踵を返して梨花が自分の席へと戻りだした。 三歩歩いた所で顔だけレナの方を向き、いつもの調子で「みぃ」と笑った。 この一分間がまるでレナの夢だったかのように、梨花は変わらない姿で富田や岡村の輪に加わる。 今のは何だったのか、と様々な思考がレナの頭をよぎる。 やはり古手の教育と言うのは余程濃密なものなのかもしれない。 あの歳で早くも二面性を作れるほど、巫女と言う役割は辛いものなのだ、とレナは胸が痛くなった。 「『諦める』には早い……か」 始業のベルが鳴ったのにまだ沙都子を許さない圭一を見つめる。 そろそろ知恵先生が扉を開けると言うのに、まったく成長しない男だ。 なぜ私はあんな男の為にこんな一喜一憂しなきゃいけないのか。 そう考えるとレナは無性に腹が立ってくる。 宝探しの誘いを断る権利を剥奪するぐらいの見返りが、恐らく自分にはあるはずだ、とレナは笑った。 そうだ。昨日の涙の分を返して貰うまでは、彼を許すつもりはない。 今日にでも誰より早く圭一を捕まえて、あの秘密の場所へと連行しなければ。 考えると自然に自分が笑っていることにレナは気付いた。 なんだ、まだまだこんなに学校は楽しいじゃないか。そしてまだまだ私は楽しむことができるのだ。 知恵が教室の扉を開ける。がらり、と軋む音と擦る音が混じった雑音。 その雑音にかき消され「世話が焼けるわね」と言う声は誰の耳にも届かなかった。 分校の昼休みまであと五分ほど。 私は葛西の車に送られて雛見沢へと沙都子への弁当を持ってきている。 今日はカボチャの煮付けにカボチャのコロッケにカボチャのケーキと、毎度の如くカボチャ尽くしだ。 それを山吹色のナプキンで包み、私の手提げ袋の中に入っている。 その上には水色のナプキンで包まれたもう一つの弁当箱。 言わずもがな圭ちゃんへの差し入れである。予告していなかったから、恐らく圭ちゃんのお母さんのと被っているだろうが、無理矢理にでも胃袋に収めて貰おう。 何せお姉まで圭ちゃんと事を済ませているはずだ。 昨日幾ら電話を掛けても誰も出ないのを考えると、十中八九間違いない。 私はとにかく大胆に彼へと迫るしか、お姉に勝つ見込みはない。 それで、この弁当である。 定番中の定番。さすがにご飯の所にloveと入れるのは止めておいたが、可愛らしさ抜群のメニュで揃えてきた。 こう言うのは最初にやったもん勝ちだから、お昼の時間だけはお姉よりも優位に立てる。 終業のベルは鳴っていなかったが、知恵先生が教室から出てくる。 私を発見すると、大人っぽい仕草で一礼した。 私の方も既に慣れた挨拶で先生へ頭を下げ、職員室へと戻るまで彼女を見送る。 そして閉めてあった扉を勢いよく開け、仁王立ちにも近い形で教室へと君臨する。 丁度圭ちゃんが私の分の机を用意していてくれた所だ。 あぁ、なんて素敵な笑顔。 綺麗な肌。 輝く瞳。 細い眉。 シニカルな笑みが似合う口。 強く芯の通った声。 すべてが好き。すべてが愛おしい。 彼のためになら私はこの身を容易く捨てるだろう 彼のためになら私はこの心を躊躇なく捧げるだろう。 彼のためになら私はこの過去を捨てるだろう。 もう右の爪は痛まない。疼かずに静かに再生を待つだけの状態になっている。 私の全てが彼を認めた証拠。この爪が私と過去を決別した証。 きっとまだまだ大変な障壁はあるだろうけど、圭ちゃんのためにならそんな努力は惜しまない。 『今』、『私』は『前原圭一』が『好き』なのだから。 「沙都子っ、今日も作ってきましたよっ」 身を尽くし、アナタをアイします。 ――――――――――了
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